ルータ完全導入ガイド(3/16)
ISDNルータとの違い

 ISDNルータは,ISDN TAとルータを1つのきょう体に収めた製品だ。ADSLモデムとルータを合体させたルータ・タイプのADSLモデムに似ている。

 ISDNルータからISDN TAを除いて残ったルータ部分は,実は,ブロードバンド・ルータと同じようなものだ。とくに,ISDNからブロードバンドに移行したユーザーは,ISDNルータをブロードバンド・ルータの代わりとして活用したいと考えるだろう。

 ところが,ISDNルータのルータ部分とブロードバンド・モデム(ケーブルモデムやADSLモデム)は,接続することができないのである。たしかに,ISDNルータは,イーサネットポートを持つが,これはLANに接続するためのもので,モデムと接続するためには使用できない。

 一方,ブロードバンド・ルータは,LANを接続すためのイーサネット・ポートと,ブロードバンド・モデムを接続するためのイーサネット・ポートを,別々に備えている。

 無線LANのアクセスポイントでも,似たような話になる。イーサネット・ポートを1つしか持っていない製品でも,ルータ機能が搭載されていれば,その1つのイーサネット・ポートをブロードバンド・モデム専用にして,ブロードバンド・ルータとして使用できることが多い。この場合,LANは無線LANのみ利用可能だ。無線LANと有線LAN両方とも利用したい場合は,ブロードバンド・モデム接続用にもう1つ,合計2つのイーサネット・ポートを持った製品を選ぶ必要がある。

ルータのインタフェース
ルータが装備するインタフェース類を写真で説明しよう。例に挙げるのは,先日レビューでも紹介したヤマハの「RTA54i」。ISDNダイヤルアップルータとブロードバンド・ルータの機能を兼ね備えているため,両方のインタフェースを持っている。最近は,このような製品も増えてきた。今はISDNだけど,将来的にはADSLやCATVを導入したいという人に適している。


1. USBポート(PCを接続)
2. アナログポート(電話やFAXを接続)
3. ISDN S/T点ポート
4. ISDN U点ポート(電話回線に接続)
5.4ポートのLAN(4台までのPCで回線を共有できる)
6. WAN側イーサネットポート(ADSLモデムやケーブルモデムに接続)

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[吉川敦,ITmedia]

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