ニュース 2002年11月20日 02:49 AM 更新

お手頃ホームセキュリティがやってくる

ストーカーにピッキング、世の中は危険がいっぱい。だから備えておきたいホームセキュリティシステム。最近では若い女性向けのサービスやホームオートメーション兼用タイプもあり、値段も手ごろになってきた

 ホームセキュリティといえば、長島さんのようなお金持ちだけのもの? いやいや、時代は常に進歩している。若い女性にオススメの、お手頃“駆けつけサービス”や、AVマニアも納得の“プログラマブルリモコン兼用型”など、ユニークな商品が手の届くところにやってきた。

 ジャパンベストレスキューシステム(JBR)がNTT東日本と共同開発しているのが、若い女性をターゲットにした「Simple Security」。まずは写真を見て、洗練されたデザインを堪能してほしい。上下に熱センサーと光センサー、中央に緊急ボタンというシンプルな箱タイプだ。これなら、本棚や下駄箱にもさりげなく置いておけるというもの。しかも、「Pink metallic」「Champagne」など、女心をくすぐる6色のカラーバリエーションが用意される。


ベースステーションは、省スペースデスクトップ程度の大きさ

 この「ベースステーション」は携帯電話を内蔵しており、例えば不在時にセンサーが反応すると、防犯ブザーを鳴らし、さらに登録したユーザーのメールアドレスに警告メールを出してくれる。オプションとして、センサーだけの「サブステーション」や窓ガラスに付ける「ガラスセンサー」もあり、ベースステーションと連携可能。いずれもワイヤレス接続のため、工事の必要がない点にも注目したい(ガラスセンサーは窓に貼るだけ)。つまり、賃貸住宅でもオッケーなのだ。

 ところで、在宅時に侵入者を検知してしまったら? はっきりいって不在時よりも怖いが、そのときは緊急ボタンの出番だ。ボタンを押すと即座に電話通報、警備員が自宅に駆けつけてくれる、その名も「駆けつけサービス」(そのまんま)が用意されている。緊急ボタンは、キーホルダータイプのリモコンにも付いているから、肌身離さず持っているといい。

 こうなると気になるのは料金だが、「本体価格は3〜5万円。これに月額3000円程度のサービス料金になりそう」(JBR)とのこと。意外なほどリーズナブルだ。これなら、長島さんでなくても手がとどく。

 今までにない低料金でホームセキュリティサービスを提供できるのは何故か? 実は、JBRはもともと「バイクレスキュー」から始まり、現在は全国400カ所の拠点を持つロードサービス会社だ。そのインフラをホームセキュリティに流用すれば、新規投資を最小限に抑えられる。思わず納得の新サービスだ。あっぱれ。

「2003年の2月から3月には発売できるでしょう。そのあと、第2弾として監視カメラ付きのタイプも計画しています」(JBR)。

多機能セキュリティボックス

 一方、ソニックジャパンが先月発売した「HomeAuto206」は、電話と赤外線を使ってテレビやエアコンを操作できるホームオートメーション兼用のセキュリティボックスだ。なぜ、家電を使ってセキュリティになるのかといえば、「在宅を装うことができる」から。家人の不在時を狙うコソドロにとって、人のいる気配は大きな威嚇効果があるらしい。

 HomeAuto206は、IRユニットやドアセンサと連携して動作する。オプションとして熱センサーもあり、いずれもワイヤレス接続(特定小電力無線)だ。IRユニットは、家電製品の赤外線リモコン機能を利用して家電を操作するため、リモコン付きの製品であればメーカーや年式を問わない。


本体はちょっとゴツイ。前面には電話接続用のモジュラージャックを備える

 センサーに反応があったとき、照明(もちろん、赤外線リモコン対応にしておく必要があるが)やテレビを自動的にオンにするのが「オートメーション威嚇機能」だ。「留守だと思っていた侵入者は人がいると勘違いし、侵入をあきらめるでしょう」。

 旅行など長期に渡って家を留守にするのであれば、スケジュール設定機能が役に立つ。決まった時間に家電製品にスイッチが入り、在宅を演出するのだ。また、外出先から電話をかけ、登録しておいた家電の番号をプッシュすることで任意の電化製品を操作することもできる。

 本体を「警戒モード」にしていれば、侵入者を検知したとき、90dBの大音量サイレンが家中に鳴り響き、同時に電話通報だ。予め6つまで登録できる連絡先にHome206が電話をかけて緊急事態を知らせるのだが、話はここで終わらない。自分の携帯電話を登録しておき、緊急電話がかかってきたら、電話に向かって叫ぼう。「コラ!」。あなたに代わり、Home206が侵入者を一喝してくれる。

 さて、在宅時に侵入者を検知してしまったら? 例によって不在時よりも怖いが、そのときは「パニックボタン」を押せばいい。やはり登録しておいた電話番号に自動コールするため、不用意に侵入者を刺激することなく緊急通報ができる(豆知識:「110」「119」などを番号登録することは法律で禁じられています。身内や知り合いの電話番号にしておきましょう)。

 勘のいい方はもうお分かりだと思うが、IRユニットを使えば便利なホームオートメーション機能を実現できる。例えば、帰宅前に自宅に電話をかけ、エアコンを作動させておく。家に着く頃には適温になっているという寸法。外出後に電気の消し忘れに気づいたときも、慌てず騒がず、電話で消しましょう。

 さらに特筆すべきは、Home206のIR制御がマクロに対応していること。例えば、電動カーテンに照明、プロジェクター、DVDプレーヤー、AVアンプなどの設定をマクロ登録しておく。ボタン1発でホームシアターの準備完了、まさに手間いらず。リッチで快適、「超近未来的な生活環境を演出できます」(同社のキャッチフレーズより)。


超近未来的な生活環境のデモ風景。東京ビックサイトで開催中の「セキュリティシステム2002」で撮影

 なかなか多機能なHome206。気になるお値段は、本体とIRユニット、リモコン2個、そして4つのドアセンサーをお付けして、ずばり32万8000円! 「さらにもう1台……」とはいかないが、クオークとの提携による便利な分割払いも用意されている(金利・手数料はユーザー持ち。念のため)。

 便利で安心のホームセキュリティ、お宅にも一台、どうですか?

関連リンク
▼ ジャパンベストレスキューシステム
▼ ソニックジャパン

[芹澤隆徳, ITmedia]

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