ニュース 2002年12月2日 10:03 PM 更新

NTT-ME、「050」番号用いるIP電話サービス開始

NTT-MEは、従来の「WAKWAKコール・ゴーゴー」に置き替わる新しいIP電話サービスを発表した。通話料が半分になるほか、将来、固定電話からの着信を見込むなど、強化が図られている

 NTT-MEは12月3日から、総務省から割り当てられる「050」番号を利用したIP電話サービス「XePhionコールPro」を提供すると発表した。これは従来の「WAKWAKコール・ゴーゴー」(記事参照)を強化して、代替サービスとして提供するもの。同時に、特別な機器を用意する必要なく利用できるIP中継電話サービス「XePhionコール」も提供開始する。

 NTT-MEは、従来から個人向けの「WAKWAKコール」(10月末に終了)や、大企業向け「XePhionボイスダイレクト」など、さまざまなIP電話サービスを提供していた。しかし、獲得ユーザー数で「BB Phone」に遅れをとる状況に、新たな事業戦略を練っていた(記事参照)。

XePhionコールPro

 XePhionコールProは、加入者宅内にルータ・VoIPアダプタ一体型の専用端末を設置し、固定電話と接続するサービス。通話料は、全国一律10円/3分を実現した。もちろん、サービス加入者同士での通話は無料だ。旧来のWAKWAKコール・ゴーゴーが10円/90秒だったことを考えると、単純に考えて通話料が半額になっている。

 各端末は050番号を割り振られ、「0」発信で通話する。利用には専用端末を購入する必要があり、オープンプライスだが希望価格が3万9800円。また、NTT-MEのISPサービス「WAKWAK」およびNTT東西のフレッツ・ADSL/Bフレッツに契約している必要がある。利用するIP電話番号の数などに応じて、2つのプランが用意されており、それぞれ月額料金が異なる(下表参照)。

プラン名プラン1プラン2
月額料金2200円5000円
通話料全国10円/3分全国10円/3分
付与されるIP電話番号1個5個
対応WAKWAKサービスざんまいADSLファイン/ざんまいADSLワイドエンタープライズADSL8

 約240カ国への国際電話も利用できるが、携帯・PHSへの発信は当面不可能。「110」「119」「117」「104」といった特別番号へも、かけることができない。なお、NTT東西地域会社の交換機ソフトウェアが変更されるに伴い、固定電話からの着信や発信者の番号(発ID)通知が可能になる見込みだ。

 オプションで、代表番号やダイヤルインサービス、通話明細発行サービスなどが用意されており、基本料金に300−1000円上乗せすることで利用できる。

XePhionコール

 XePhionコールは、契約手続きのみで全国20円/3分の通話を実現するIP中継電話サービス。特別な機器購入費、加入料、工事費などは不要で、ユーザーは市外番号の前に「00915」を加えるだけでサービスを利用できる。インタフェースとして固定電話機と、通常の電話番号を利用する。アクセス回線に加入者網を利用し、NTT-MEのIPプラットフォームで中継する形式(下図参照)。


 約240カ国の国際電話が利用できるが、XePhionコールPro同様、携帯・PHS、および「110」「119」など特別番号への接続は不可能。最低通話料金として法人向け月額500円、個人向け月額300円が設定されており、1カ月の通話料がこれを満たさない場合、自動で最低通話料を徴収する方式になっている。

 NTT-MEは今後、既存の「WAKWAKコール・ゴーゴー」利用ユーザーなどに対してホームページやダイレクトメール、訪問などで両サービスへの切り替えを進めるという。

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[杉浦正武, ITmedia]

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