ニュース 2003年1月10日 10:10 PM 更新

CESレポート
音楽は無線LANで聞く〜ヤマハの「MusicCAST」

家のどこにいても、お気に入りの音楽を聞くことができる……天井埋め込みスピーカーなどを使った、いわゆるマルチゾーンシステムは、北米を中心に人気のある住宅設備だが、コストや工事など敷居も高い。これをネット家電と無線LANで代用すると?

 「2003 International CES」のヤマハブースでは、IEEE 802.11bで楽曲を伝送するホーム・ミュージック・ネットワークシステム「MusicCAST」のデモンストレーションが行われている。MusicCASTは、同社が北米市場をターゲットに今春投入する新製品。今回のCESがお披露目の場となった。



MusicCASTは、サーバ(上)とクライアント(下)で構成される

 MusicCASTは、CD-RWドライブやHDDを搭載する音楽サーバ「MCX-1000」とクライアント「MCX-A10」で構成されるクライアント・サーバ型の音楽配信システムだ。いずれもイーサネットポートと無線LAN機能の両方を備え、設置の柔軟性がメリット。1台のサーバに対して7台までのクライアントを接続し、それぞれ別の楽曲を再生できる(無線LAN使用時には、PCMの場合で1台、MP3なら5台程度に制限される。これは、実効3〜4Mbpsという帯域幅の制限によるもの)。

 MCX-1000の内蔵HDDは80Gバイト。リニアPCMでCD約100枚分を格納できるほか、MP3にエンコードする機能もあり、この場合は約1000枚分のCD(ビットレート160Kbpsの場合)を保存しておくことが可能だ。本体デザインはオーディオそのもので、曲名やアルバム情報を確認するためのオンスクリーンディスプレイも備えた。

PCを使ってテキスト編集

 登録した楽曲は、インターネット経由で情報を取り込み、プレイリストなどを作ることも可能。その際は、ネットワーク内にあるPCを使える点も便利だ。MCX-1000にはWebサーバ機能があり、ルータの設定などと同様にWebブラウザで管理できるという。

「PCに楽曲を取り込むことはできないが、テキスト編集の手段としてPCは有効。将来的には、著作権保護に配慮した形でPCとの連携を検討していきたい」(ヤマハ)。

 一方のMCX-A10は、白をベースにしたスタイリッシュなデザイン。やはりLCDディスプレイを搭載し、スリープタイマーや赤外線リモコンも備えた。40ワットのアンプを内蔵しているため、設置時にはスピーカーを加えるだけいい。デザインを合わせたスピーカーもオプションとしてラインアップされている。

 「まずは米国で発売し、その後グローバル展開する予定だ。日本での発売も検討しているが、少し先の話になるだろう」(同社)。なおシステム価格は、サーバと1台のクライアントを含むセットで2500〜3000ドルと少々高価だ。

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[芹澤隆徳, ITmedia]

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