リビング+:ニュース 2003/12/15 17:55:00 更新


“電話加入権ゼロ”は嬉しい? 哀しい?

総務省内で、加入権を無料化するか否かの議論が高まりつつある。加入権ゼロの提案がどのような経緯で行われたのか、改めて確認するとともに、加入権ゼロがもたらすものについて考えてみよう。

 固定電話の施設設置負担金(電話加入権)を議論しようとする雰囲気が、総務省内で高まりつつある。一部報道では、“電話加入権をゼロにする方向で”年明けにも審議会に対して正式に諮問が行われるとされている。だが、実際には賛否両論あるため、議論がすんなりと決着するかどうかは微妙だ。

 加入権ゼロの提案がどのような経緯で行われたのか、改めて確認するとともに、加入権ゼロがもたらすものについて考えてみよう。

「廃止も含めて検討すべき」の意味

 今回の議論の発端となったのは、総務省が今年6月に発足したスタディグループ「基本料等に関するスタディグループ」が11月末に最終会合を終え、その検討結果を報告したこと。この中で、加入権は「廃止も含めて検討すべき」とされていた。

 しかし、このスタディグループは総務省料金サービス課長や、有識者が集まって開催される「私的な勉強会」(総務省)。法的な手続きにのっとって開催された審議会とは異なる。

 報告を受けて、今後どう議論を進めるかは、実はこれから考えなければならない状況だという。「反対意見も当然ある。どう調整していくか……」(総務省)。総務省の手続きとしては、審議会にどうすべきか諮問する、パブリックコメントを募集するなどが考えられるが、具体的にどうするかは未定のようだ。

 「来年をめどに廃止する、といった報道もあったが、これは憶測にすぎない。反対意見が強ければ、議論も遅れるだろう」(総務省)。

 実際、既にメディアなどに反対意見も紹介されている。「加入権は資産価値がある。これを無価値化してしまっていいのか」というのがそれだ。

既に購入したユーザーは不満だが……

 ここで確認しておくと、電話加入権は資産価値を認められている。バランスシートに電話加入権資産を計上している企業にとって、これが一律ゼロになるようだと資産額が目減りすることになってしまう。

 一般ユーザーから見ても、電話加入権は売却できる資産だ。既に、加入権を流通させる市場も形成されており、業者に何万円単位で売却できる。これがゼロになると、既に加入権を購入したユーザーの多くは、やはり不満に思うだろう。

 とはいえ、これから加入権を購入しようとするユーザーにとって、“初期費用”の無料化はありがたい話のはず。そもそも加入権は、不要になってもNTT東西が7万2000円で買い取ってくれるわけではない。前述の市場で売却するとして、売値はおよそ半値以下となる。この点を考えれば、初めから無料であることを好感するユーザーも少なくないだろう。

 なお、総務省は12月12日に「電気通信サービスモニターに対する第1回アンケート調査結果」を公開している(総務省の報道発表)。これは、全国956人に対して、郵送で電気通信サービス全般のアンケートを行ったもの。この中で、NTT東西の固定電話に加入していないユーザーが「加入していない理由」として挙げた項目のトップは、「加入時に支払う施設設置負担金が高いため」だった。

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段階的引き下げも?

 過去を振り返れば、携帯電話の加入権は段階的に値下げされている。やはり資産が無価値化することから、購入者の反発もあったが、1996年には最終的にゼロ円となった(総務省の報道発表)。

 これを踏まえ、「固定電話の加入権も段階的に値下げを、という考え方はある」(総務省)ようだ。もちろん、当時の携帯電話と、現在6000万加入を超える固定電話とで、同様の議論ができるかは不明だが、検討する方法の一つには挙げられるだろう。

 いずれにせよ、本当に固定電話の加入料がゼロになるのか、値下げになるのか、何も変わらないのか。来年以降の展開が注目されるが、あなたならどう思うだろうか。

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▼総務省

[杉浦正武,ITmedia]



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