ディープラーニングの広がりを可視化、予測する約2000件を分析(2/6 ページ)

» 2015年08月03日 08時00分 公開
[深澤祐援Credo]
Credo

ディープラーニングに関する論文著者で作るネットワーク

 今回、2015年に発表されたディープラーニングに関する論文のデータ約2000件を用いてネットワークを構築しました。ネットワークの各点が論文を書いた人の名前で構成されており、点同士は一緒に論文を書いたことがあればつながります。

 もう少し細かく説明していきます。

(「論文の引用・共著関係から何が分かるか?  ネットワーク分析手法からのアプローチ」,杉山,を参考に作成)

 著者を点として表現しています。そして、ある論文が複数の著者によって執筆されていれば、共著者同士を線で結びます。

 つまり他の点とたくさんつながっていればいるほど、その人の影響力は非常に高い、ひいてはその人の研究分野に関する注目度が高いと考えて問題ないでしょう。

 さて、2015年現在、影響力の大きいディープラーニングの応用分野はどのようなものでしょうか。論文執筆者の研究分野を基にネットワーク上で分類を行ったのが次の図です(※1)。

※1=論文データの収集にはweb of science, core collectionを用いました。また今回示した分野以外にも、物理・化学・資源分野などがありましたが2%以下の分布率だったので割愛致しました。

 このように医学・生物学分野は比較的同じ領域の著者同士がつながっている傾向にありますが、対照的にコンピュータ科学・人工知能分野はさまざまな領域に点在しており、学際的な研究が進んでいることを感じさせます。

 また他の分野として、社会科学や分野横断型科学の分野が10%前後存在していることが確認できました。

Copyright © Credo All rights reserved.