当然ながら「時間厳守」です。遅くとも開始5分前には、会場(店)に到着する心づもりで、ゆとりをもって出かけます。
恐らく、招待した側の担当者が出迎えてくれるはずですから、ねぎらいに感謝し、案内に従って部屋に入ります。このとき、ゲストの立場であれば、上座にかけますが、勝手に判断せず、担当者の案内を待ちましょう。
食事が一通り出され、全員の食事がほぼ済んでいることを確認したら、タイミングよく暇を告げます。主催者に「そろそろお開きに……」と言わせてはいけません。接待者が心苦しい気持ちにならないよう、接待された側から切り出すことも気づかいです。
まず、接待の「目的」を明確にします。これから商談に臨みたいのか、大きな取引のお礼なのか、あるいは懇親を深めるためなのかなど、目的によって会場選びや出席者の顔ぶれも変わってくるからです。
お店を選ぶ際には、評判を聞いたり、下見がてら実際に食事に行ってみるなど、事前リサーチをしましょう。せっかくの接待も、味がいまひとつだったり、店側のマナーやサービスが悪かったりすると台無しです。会場が決まったら、料理のメニューや座席レイアウトなど、店側と詳細を詰めておきます。マナーを心得た客は自分から上座にかけようとはしないもの。スムーズに案内できるよう段取りをつけておきましょう。
初めのあいさつは短めにし、乾杯後はまず食事をすすめます。いきなり話し込むと、お客さまは箸を取ることができません。出席者が多い場合、上座のメイン客が箸をつけないと、ほかの客も食事がしにくくなります。
また、昨今はお酒を召し上がらない方も珍しくありません。お酌する際は決して無理強いせず、相手のペースに合わせましょう。
部下を連れて行く場合は、細かなこと(お酒の注文、料理の取り分け、空調の調整、会計など)を任せると思いますが、玄関での送迎は、上司であるあなた自身が行いましょう。丁寧な接待で重んじられているという印象をお客さまの側にもっていただけます。
また、部下が接待に慣れていない場合は、事前にレクチャーしておきましょう。例えば、接待はあくまで仕事であり、個人的な食事の場ではないこと、お客さまに満足していただくことによって、自社の利益につながることなど、目的を理解させておく必要があります。部下の側は「なぜ、接待するのか」が腑に落ちれば、細かなオペレーションの判断基準が明確になり、目配りや気配りも、迷うことなく力を発揮しやすくなります。
くれぐれも、部下に対して「そんなことも知らないのか」といった横柄な態度をとらないこと。心を閉ざしてしまいかねません。「慣れないから知らないことも多いだろう。経験のある自分が教えなくては」と、おおらかな気持ちで接しましょう。部下への細やかなフォローが、結果として、お客さまの満足にもつながるのです。
1.「目的」を明確にする
2.お客さまにふさわしい会場を手配する
3.会場のレイアウト、料理の味、店員のサービスレベルなどを事前に調査しておく
4.席順・席次をあらかじめ決めておき、当日はスムーズに案内する
5.メイン客から最初に箸をつけてもらう
6.お客さまへの目配り・気配りを怠らない
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