インタビュー
» 2015年09月30日 08時10分 UPDATE

水曜インタビュー劇場:(JAL公演):“ザ・縦割り”だったJALが、変貌できた理由 (5/7)

[土肥義則,ITmedia]

困っているお客さまを見て

野村: ははは、そこまでは分かりません(笑)。ただ、一緒に研修を受けた人の中には、連絡先を交換したりしていますね。やっ、あくまで仕事の話ですよ。仕事で困ったことがあっても「そーいえば、このことについては研修で知り合った○○さんが担当していたな。ちょっと聞いてみよう」といった動きが出てきました。

 破たん前は、自分の仕事以外は無関心だったので、分からないことがでてくると「どこの誰が担当しているんだろう」といった状態でした。

土肥: 破たん前は縦割りだったのでこうしたことができなかったけれど、破たん後はこんなことができるようになった、といった話はありますか?

野村: ある大雨の日に、こんなことがありました。空港に飛行機が到着して、乗客は飛行機から降りることはできたのですが、大雨の影響で荷物を搬出することができませんでした。その結果、手荷物受取所で長時間お客さまを待たせることになりました。

 到着ロビーのスタッフや手荷物受取所のスタッフがその状況に気付き、お客さまを待たせている間、せめて飲み物を出すことはできないかと客室乗務員に相談しました。通常、機内の飲み物を機内サービス以外で提供することはできません。しかし、客室乗務員はその状況を見て、他部門であるロビーのスタッフと連携して、お客さまに飲み物を提供することにしました。

 会社や役割は違っても、垣根を越えて柔軟に対応することができました。結果、お客さまからは嬉しい言葉をたくさんいただくことができました。

土肥: ふむふむ。

野村: 破たん前でも、長時間待っているお客さまを見ると、多くのスタッフは「なんとかしなければいけない」と思っていたはず。でも、そこで終わり。今回のように「こういうことはできないか?」「客室乗務員に相談しよう」といった行動ができなかったんですよ。また相談を受けた客室乗務員も、状況をくみ取って「自分に何かできることはないか」と考えて、機内の飲み物を提供しました。こうしたことも破たん前であれば、できませんでした。小さなことだと思うのですが、当社としては一歩前進できたかなあと。

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