「定期預金は元本割れしないから安心」は間違いマネーの達人(2/2 ページ)

» 2015年10月08日 07時00分 公開
[渡辺紀夫マネーの達人]
マネーの達人
前のページへ 1|2       

ではどうすればいいのか?

 “ためる”だけでなく“増やす”ことも考えていきましょう。

 資産運用は初めてという人は、積立投資からチャレンジすると良いでしょう。一獲千金は期待できませんが、5年、10年という期間で積立投資を続ければ、利益が出る可能性は高くなります。積立投資には、るいとう(株式累積投資)や投資信託を毎月一定額で継続して買う方法があります。

 また、継続は力なりで、毎月3万円を年率5%で運用できたとすると、

10年間 約465万円(投資元本  3万円×12カ月×10年=360万円)

20年間 約1230万円(投資元本  3万円×12カ月×20年=720万円)

30年間 約2500万円(投資元本  3万円×12カ月×30年=1080万円)


 となります。

積立投資のメリット

少額から運用できる

 投資信託を使った積立の場合、金融機関によって最低積立額は異なりますが、1万円以上1000円単位というのが多いようです。中には、1000円以上1000円単位というところもあります。積立投資なら、まとまったお金がなくても始めることができます。

 「まとまったお金ができたら運用を始めたい」という声もありますが、資金がたまるのを待っているとなかなか始められません。運用期間が長ければ長いほど効果が高くなるのが積み立て投資です。

値下がりしても安心

 どの株や投資信託も、株価や基準価格が変動します。株や投資信託をまとまったお金で一度に買うと、買ったときよりも価格が上がらない限り利益はでません。

 一方、積立投資は購入金額が毎月同じなので、株価や基準価額が高いときは買える株数・口数は少なく、逆に安いときは多くなります。積立投資の場合、始めたときより価格が上がっていなくても、利益を出すことができます。

 1000円からの投資信託でも積立投資でも、金融機関によってはNISAの対象とすることもできます。これから資産運用を始めるなら、まずはNISAでの積立投資をしてみてはいかがでしょうか。(渡辺紀夫)

著者プロフィール:

渡辺紀夫

株式会社 デルフィー 代表取締役

兵庫県西宮市を拠点に活動しています。毎月15世帯ほどのご家族が相談にみえられますが、よく「FPって、もっとハードルが高いと思ってました。」と言われます。学校で教わらない住宅ローンや保険など、きっと多くの人が誰かに相談したいはず。FPがもっと身近な存在になることを願いながら、毎日ワクワクしています。

保有資格:CFP(R)、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー、トータル・ライフ・コンサルタント 他


 →渡辺紀夫 バックナンバー

関連キーワード

投資 | インフレ | お金 | 預金 | 資産運用 | 投資信託 | デフレ


前のページへ 1|2       

copyright (c) "money no tatsujin" All rights reserved.