セブンを迎え撃ち ファミマが沖縄で伸び続ける理由過熱するコンビニ戦争(3/4 ページ)

» 2015年10月29日 08時00分 公開
[伏見学ITmedia]

沖縄特有の事情

「Xデー」はいつ……? 「Xデー」はいつ……?

 そうした中で今、セブン‐イレブンの動きに関心が高まっている。セブン‐イレブンは今月末に鳥取県に初出店するため、いよいよ未進出エリアは沖縄だけになった。では、これまでなぜセブン‐イレブンは沖縄に進出しなかったのか。

 その理由について、糸数氏は「同社が掲げるドミナント方式に当てはめると、離島の沖縄は物流効率を追えないので難しいのでは」と見る。ドミナント方式とは、店舗ごとに商圏を隣接させながら店舗網を広げ、商品供給の仕組みなどを効率的に作っていくやり方で、いわばセブン‐イレブンのお家芸ともいえる。

 ただし、まったく進出の意欲がないというわけではない。沖縄への具体的な出店計画についてセブン‐イレブンからは回答を得られなかったが、「十数年前から立地調査などを進めているのは確認済み」と糸数氏は言う。

 一方で、2020年に東京オリンピックの開催が決まったことで、少しトーンダウンする可能性もあるという。というのも、やはり国内最大の商圏は東京なので、各社ともオリンピックまでにそこに力を振り向け、店舗を増やすなどしたいという考えがある。通常、コンビニは物件選びから開業までだいたい3〜5年かかるとされており、オリンピックに向けて今まさに動いておかねばならないからだ。

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