“オシアナス・ブルー”を支えるデザイナーのこだわり、その舞台裏に迫るデザイナーに聞く(1/3 ページ)

カシオは10月、「OCEANUS(オシアナス)」の最新モデルを発表した。時計に施されている色は“塗られている”と思っているかもしれないが、オシアナスは違う。長い年月をかけて、美しいブルーを追求しているのだ。

» 2015年11月13日 10時00分 公開
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 カシオ計算機は10月23日、同社が手掛ける腕時計「OCEANUS(オシアナス)」の最新モデル「OCW-G1100」を発売。続く11月、その限定モデル「OCW-G1100E」(世界500本限定)を発売予定だ。

 OCW-G1100は、GPS衛星電波と標準電波を受信して世界中の正確な時刻を表示することができるGPSハイブリッド電波ソーラーを搭載し、ワールドタイムの操作性が向上。また針を動かすコイルの小型化によって実現したデュアルコイルモーターを搭載することで、時計回り・反時計回りともに素早い針の動きによるスムーズな時刻切り替えが可能になった。

 デザイン面では、オシアナスの象徴である「ブルー」へのこだわりをさらに追求している。OCW-G1100は「Airglow(大気光)」というデザインコンセプトの元、GPSハイブリッド電波ソーラーという新たな価値の表現として、宇宙からの電波を受信する“地球”そのものをカラーデザインで表現。サファイアガラスを採用したベゼル部分には、地球の大気光を表現した偏光ブルーと宇宙を表現したブラックの2色をカラーリングし、また文字盤の時字、インダイヤルリング、インジケーターにはそれぞれ色調の違うブルーを施し、奥行き感のあるデザインを実現している。さらに、秒針の針軸には再結晶ブルーサファイアがあしらわれており、地球が自転するように時を刻み、輝きを放つ。これまでのオシアナスのデザイン・アイデンティティであった“海”から“地球”という大きな世界観へと広がった形だ。

GPSハイブリッド電波ソーラーとデュアルコイルモーターを搭載した「OCW-G1100」は、地球を表現したブルーと宇宙を表現したブラックの2色をカラーリングしたベゼルによって新たな世界観を表現した

 限定モデル「OCW-G1100E」では、自然の神秘である“オーロラ”をグリーンとブルーの2色のカラーリングを施したサファイアガラスのベゼルで表現。板盤インダイヤルには角度によってブルーからグリーンへと偏光するアースグリーンが施され、インデックスなどには深みのあるゴールドを採用した。宇宙から見た“夜の地球”に輝くオーロラの光と都市の煌めきをイメージしたカラーデザインは、これまでのオシアナスにはない限定モデルならではの魅力を生み出している。

“オーロラ”をグリーンとブルーの2色のカラーリングで表現した、世界500本の限定モデル「OCW-G1100E」

 読者の中にはオシアナスのカラーリングが“塗ってあるもの”だと思っている人も多いのではないのだろうか。しかし、ベゼルや文字盤板盤を彩るこのブルーは、乾式メッキ技術(蒸着、スパッタリング、IPの3種類)を用いてカラーリングされている。塗料を塗るだけのカラーリングと比べて、高い質感と色の美しさ、そして光の変化に応じて色味が変わっていく奥深い色合いを表現することができるのだ。

 しかしながら、この蒸着という表面処理技術はイメージ通りの色を実現することが難しく、開発には相当な苦労を要しているという。その開発エピソードについて、「OCW-G1100」と「OCW-G1100E」のデザイン開発に携わった花形茂氏と矢田部孝司氏にお話をうかがった。

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提供:カシオ計算機株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2015年12月31日