土肥: 情報編集力の高い人たちは、年収が高くなっていくということでしょうか?
藤原: 基本的にはそうですね。ただ、それだけでは難しい。高年収を手にするには「希少性」がポイントになるのではないでしょうか。
中学生か高校生のときに「需要と供給」について学んだはずです。また、社会人になってからも仕事を通じて「需要と供給」を学んだ人も多いでしょう。それなのに「年収は需要と供給の関係で決まる」ことを知らない人が多いんですね。
土肥: どういう意味でしょうか?
藤原: 「自分は仕事をきちんとやっているのに、上司が評価してくれない」と嘆いている人って多いですよね。もちろん、上司が高く評価すれば年収がアップする企業もたくさんありますが、それだけではダメなんです。年収は「需要と供給の関係で決まる」ことを認識しなければいけません。
ただ、年収が3割アップしても、年間総労働時間が3割増えていたら、“同じ”ですよね。以前は年2000時間働いていたのに、2600時間働いたら年収が3割アップしたということ。これでは、全く生産性が上がっていないことになる。長く働いて年収をアップさせるのではなくて、同じ労働時間で年収をアップさせなければいけません。つまり、時間当たりの付加価値を上げなければいけない。
土肥: 年収で考えるよりも、時給で考えるほうが分かりやすいですね。
藤原: そうです。先ほど希少性について触れましたが、希少性を確保するには2つのポイントがあるんです。需要がたくさんある市場で、供給が少なければ稼ぎが上がる。もう1つは、需要がそれほどない市場でも、供給側が1人しかいなければ稼ぎが上がる。例えば、小さな島で人口が少なくても、医師の免許を持っているのが1人であればその人は稼ぐことができますよね。
京都や奈良といった観光地で、タクシーの運転手をするようなケースを考えてみましょう。たくさんいますよね、ドライバーは。需要と供給の関係でいえば、平日は供給のほうが多いでしょう。でも、英語を話せるタクシードライバーはどうでしょうか?
土肥: 外国人からの需要がありそうですね。
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