ニュース
» 2015年12月02日 07時30分 UPDATE

年間10兆円の経済効果:経済効果は年間10兆円超――宿泊施設不足の切り札は「民泊」 (1/4)

訪日観光客数が年間2000万人近く宿泊施設の不足が深刻化する中、一般住宅に有料で客を止める「民泊」が注目を集めている。規制緩和されれば、年間10兆円の経済効果をもたらす試算も出ているが……。

[産経新聞]
産経新聞

 訪日観光客数が年間2000万人近い空前の規模へと迫り、宿泊施設の不足が深刻化する中、一般住宅に有料で客を止める「民泊」がにわかに注目を集めている。規制緩和されれば、年間10兆円の経済効果をもたらす試算も出ているが、民間を含めた議論は百家争鳴の様相を呈している。観光立国という大目標の中にどう位置付けていくのか。政府・与党が進める検討の行方はまだ定まっていない。

民泊の排除

 東京都江東区の湾岸地区に建ち、最上階にプールやバーラウンジなどの共用施設を備えた33階建ての高級分譲マンション「ブリリアマーレ有明」(1085戸)。住民らが作る管理組合は、2014年改正した管理規約で民泊の排除を明確化している。

 「不特定多数の人が出入りすれば安心な生活が損なわれ、マンションの資産価値にも響く。それを未然に防ぎたかった」と星川太輔理事長。規約は公式ブログで公開しており、先行事例として他のマンション管理組合が参考にするケースも多い。

 民泊とは、自宅やマンションの空き部屋を、インターネットの仲介業者などを通じて有料で提供するサービス。設備投資や人件費をかけずに高い収益が上がるうま味から、所有する物件を賃貸から民泊に回す所有者が増え、近隣住民とのトラブルも頻発している。

 しかし、そもそも「反復継続して有償で部屋を提供する場合、旅館業法上の許可が必要」という見解を厚生労働省は示す。

 警察も手をこまぬいてはいない。直近では11月5日、京都市右京区の賃貸マンション44室のうち36室を使った無許可営業を京都府警が摘発。東京都内では、英国人の男を旅館業法違反で逮捕したケースもあった。

 だが「民泊は看板を出して営業しているわけでなく、実態がつかみにくい。指導に当たる自治体の人手も足りず、いたちごっこ」(自民党国会議員)というのが現状だ。

ks_minpaku02.jpg 「ブリリアマーレ有明」の共用施設。管理組合は、民泊やシェアハウスの利用者が“占拠”する事態への先手を打った
       1|2|3|4 次のページへ

copyright (c) 2016 Sankei Digital All rights reserved.

Loading

注目のテーマ