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» 2015年12月03日 07時11分 UPDATE

主力の外食は43カ月連続売上減:虎の子の介護事業も売却 ワタミの苦境ますます (1/3)

居酒屋チェーン大手のワタミの苦境が続いている。業績悪化から大規模な店舗リストラに加え、主力の1つだった介護事業の売却も余儀なくされた。チェーン居酒屋自体が時代にそぐわなくなる中、ワタミは立ち直ることができるのか。

[産経新聞]
産経新聞

 居酒屋チェーン大手のワタミの苦境が続いている。業績悪化から大規模な店舗リストラに加え、主力3事業の1つだった“虎の子”の介護事業の売却も余儀なくされた。平成28年3月期連結決算でようやく3期ぶりに最終黒字を確保できる見通しになったが、主力の外食事業は価格やメニューの対応でもちぐはぐさが目立ち、本業のもうけを示す営業損益の赤字が止まらない。チェーン居酒屋自体が時代にそぐわなくなっているとの指摘もある中、ワタミは立ち直ることができるのか。

追い込まれた末の売却

 「平成27年4〜6月期の決算内容から介護事業の売却に追い込まれたのは事実だ」。今月11日に東京都内で行われた平成27年9月中間決算説明会で、ワタミの清水邦晃社長は苦渋の表情を浮かべこう説明した。

 5カ月前の株主総会で株主から早期の介護事業売却を求められたが、清水社長は「主力3事業の回復に向けやっていく。ご理解いただきたい」といっていた矢先の出来事だったためだ。

 それでも売却に踏み切った理由は、ワタミの介護事業には、抵触すれば金融機関からの融資が引き上げられる「財務制限条項」にあった。

 27年3月期連結決算の最終赤字は126億円で2期連続の赤字に陥った。この赤字額が財務制限条項の「純資産額が平成24年3月期末(293億円)の75%以上を維持」という項目に引っ掛かることになったのだ。これは主力取引行の横浜銀行などとの協議で、「連結ベースの純資産額が27年3月期末に対して100%以上」と変更して難を逃れたが、もう1つの「経常損益が2期連続で赤字にならない」という項目をクリアーすることも鍵になってきた。

 つまり、今期は経常損益の黒字転換と、純資産を減少させないための最終黒字が必須条件となったが、27年4〜6月期連結決算の段階で、営業、経常、最終の各段階の損益は前年同期比で赤字幅が拡大。介護事業を売却することで、財務制限条項そのものを一掃するしか道が残されていなかったのだ。

ks_watami01.jpg ワタミは業績悪化で介護事業は売却を余儀なくされた。特製ヒノキ風呂を備えたワタミの介護付き有料老人ホーム=平成24年、東京都江戸川区
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