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» 2015年12月15日 07時30分 UPDATE

4Kは好調:4Kテレビはシャープを救うのか 運命の年末商戦に突入 (1/3)

経営再建中のシャープが11月19日、液晶テレビを生産している栃木工場を報道関係者に公開。一時は閉鎖の検討も報じられたが、書き入れ時の年末商戦を控え、注力する大型の4Kテレビの生産現場をアピールし、売り上げの底上げを図る狙い。

[SankeiBiz]

 経営再建中のシャープが11月19日、液晶テレビを生産している栃木工場(栃木県矢板市)を報道関係者に公開した。一時は閉鎖の検討も報じられたが、書き入れ時の年末商戦を控え、注力する大型の4Kテレビの生産現場をアピールし、売り上げの底上げを図る狙いのようだ。

 ただ、希望退職で生産ラインを削減し、旺盛な需要に対応するため一部従業員が休日返上で生産を続ける苦しい台所事情も垣間見えた。一般社員に5万円の数値目標を掲げて自社製品の購入を呼びかける運動に頼らない売り上げアップが求められている。(織田淳嗣)

ぎりぎりまで効率化

 「シャープの液晶テレビは栃木中心にやっていく。一部を自動化するなどきっちり生産していることを確認していただきたい」

 テレビ事業を統括するデジタル情報家電事業本部長の小谷健一執行役員は、集まった報道関係者ら約50人にこう訴えた。

 シャープが構造改革を取り沙汰された不振事業の継続をアピールするのは初めてではない。今春は液晶事業の説明会を相次いで開いた。太陽電池を生産している堺工場も平成22年の稼働以来初めて報道公開し、事業の継続を宣言している。

 公開されたのは、60型の4Kテレビの生産設備だ。フルハイビジョンの4倍の画質の4Kテレビは国内市場が拡大中だ。「26年から27年にかけて2倍強に伸びており、この流れはますます続く」(小谷執行役員)といい、シャープは大型を中心に製品ラインアップの拡充で攻勢をかける方針という。

 生産現場では、液晶パネルの移送に改造した中古のロボットが使われていた。液晶パネルを吸着する道具やロボットアームを制御するソフトは工場内で独自に開発したといい、低予算で効率的な生産ラインに工夫を凝らしていた。生産工程数も、経営危機に陥っていた3年前からの1年で半分に減らしたといい、ギリギリまで生産の効率化を進めたことを浮き彫りにした。

 小谷執行役員は「開発現場と生産現場が一体となったからこそ実現できた」と強調。テレビ事業で北米や欧州から事実上撤退したシャープにとって日本国内とアジアが主戦場だ。小谷執行役員は「マザー工場としての栃木工場は今後も、国内市場を戦っていく上で戦略的な重要性が高まっていく」と力を込めた。

ks_4k01.jpg テレビが気温40度の環境で機能を保てるかを確認するための実験=11月19日、栃木県矢板市のシャープ栃木工場(織田淳嗣撮影)
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