中村: 少しハードルが高くなりましたが、承知しました。ちょっと興味深いデータをご紹介しましょう。お雑煮の味って地域によって違いますよね。
土肥: あ、いや、その……先ほども申し上げましたが、「お雑煮の味は地域によって味が違う」という話は……。
中村: 最後まで話を聞いてください。「自分またはパートナーの出身地+お雑煮」で検索される人が多いんですよ。
土肥: 正月には息子夫婦が帰省してくるので、姑が「嫁の出身地は岐阜。岐阜のお雑煮はどんな味かな?」と思って調べている?
中村: そうしたケースもあると思いますが、旦那さんが「奥さんの出身地+お雑煮」、奥さんが「旦那さんの出身地+お雑煮」で調べているのではないでしょうか。昔は、正月にお雑煮をつくると、同じ味をずーっと楽しんでいる人が多かったはず。でも最近はちょっと変わってきていて、1月1日は自分が小さなころから食べてきた味を楽しむ、1月2日はパートナーが小さなころから食べてきた味を楽しむ、といった人が増えてきているんですよ。
料理をしないで食べるだけという人に「雑煮はどんな味だった?」と聞いても、うまく答えることができないんですよね。「たしか……里芋は入っていたかな」といった感じで。そうした答えだと、パートナーが食べてきた雑煮をつくることができないので、近い味を出すためにサイトで検索されるのではないでしょうか。
土肥: パートナーの笑顔を見るために、慣れ親しんできたお雑煮をつくってあげるなんて。なんだか、いい話ですねえ。データから夫婦の愛情が感じられます。
中村: 自分が食べてきたモノについては親に聞けばいいのですが、パートナーのぶんについてはなかなか聞きにくいのかもしれません。お姑さんに「○○さんはどんなお雑煮を食べてこられたのですか?」と聞けば喜んでくれると思うのですが、「そんなことを聞くのはちょっと……」と思っているお嫁さんが多いのかもしれません。お姑さんに雑煮の話を質問すると「私は○○家に嫁いだから聞いたと思われてしまう。単純につくりたいだけなのに……」という微妙な感情があるのかもしれません。
土肥: ははは。先ほどは「いい話だなあ」と思っていたのに、なんだか“ギスギス”してきましたー♪
広報Sさん: お、思いやりがあるから、こうした言葉を検索されたんですよ(きっと)。
土肥: ぜ、絶対にそうですよ(ニヤニヤ)。
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