ヒンリクス氏は「今、トランスファーワイズを使って毎月5億ポンド(899億円)が取引されている。これから分かることは、利用者が(金融機関の高い手数料から得した分として)毎月2200万ポンド(39億円)以上のカネをセーブできていることになる。今利用者は35カ国以上から送金ができ、50カ国以上で受け取ることができます」と続ける。現在のところ使えるのは22の通貨で、もちろん日本円も扱っているが、今後さらに使える通貨は増えていくことになりそうだ。
そしてこのトランスファーワイズは名だたる投資家たちから融資を受けており、そこからもフィンテックへの注目度が分かる。例えばヴァージングループのリチャード・ブランソン会長。ブランソンは同社に2500万ドル(30億円)を投資し、「外国為替は何十年もの間、いつ崩壊してもおかしくない状態であった。トランスファーワイズのようなスタートアップがこの市場に透明性を持ち込んでくれるのは素晴らしいことだ。いいレートやすばらしい顧客サービス、使いやすさを提供することで市場を変身させている」と語っている。
また日本でも『ゼロ・トゥ・ワン』の著者として知られ、オンライン決算サービスであるペイパルの創業者ピーター・ ティールもトランスファーワイズに600万ドル(7億円)投資している。2011年の立ち上げ以降、2015年末までに同社は9100万ドル(110億円)の投資を集めている。
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