コラム
» 2016年01月19日 07時30分 UPDATE

14の心で聴く:日本航空のCAが実践する“マニュアルのない接客術” (1/4)

日本航空では、これまで以上に顧客から選ばれる会社を目指して、マニュアルだけでは学ぶことのできない独自の訓練を6000人の客室乗務員に行っているという。気になるその中身とは……。

[産経新聞]
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 みなさんは仕事や旅行で飛行機を利用するときに、何を基準に航空会社を選ぶだろうか。企業イメージや機体のデザイン、チケット料金や機内食、あるいはスタッフに日本語が通じやすいなど、これまでの利用経験や情報を頼りにひいきにしているエアラインがある人も多いだろう。日本航空では、これまで以上に顧客から選ばれる会社を目指して、マニュアルだけでは学ぶことのできない独自の訓練を6000人の客室乗務員に行っているという。気になるその中身とは――。(文・カメラ 大竹信生)

客室乗務員に必要な能力

 飛行機に乗るたびに何かとお世話になることの多い客室乗務員。フライト中はさまざまなサービスを通じて乗客がくつろげる空間を創り出してくれる。万が一の緊急時にはわれわれを安全に誘導する大事な役割を担うが、そもそも彼女たちにはどのような能力が求められるのだろうか。

 日本航空では、基本的に3つの教育を実施しているという。まずは『心の教育』。「困っている人がいたらどう動くか」「おもてなしとは何か」など、人として基本的な心の持ち方を学ぶプログラムだ。二つ目は『基本品質の担保』。安全の対応や最高のサービスを提供するために欠くことのできない知識や技術をマニュアル化し、カリキュラムを組んで学んでいる。

 ただし、『心の教育』や『基本品質の担保』といった素養やテクニックは、他の航空会社でも実践している“最低限”のスキル。そこで大事になってくるのが三つ目の教育だ。

 日本航空では、他社より一歩先を進んだ最高のサービスを提供するために、独自の訓練を導入した。乗客の要望を先取りして、柔軟な対応につなげる『感知力』というものだ。同社で客室乗務員の教官を務める奥山歩さんに詳しく話を聞いた。

 「お客さまがおっしゃったことを丁寧にやるのは当たり前です。私たちが付加価値として目指すのは『お客さまが本当に求めていることは何か』という“気付き”の力を培うこと。これが『感知力』です」

ks_JAL01.jpg 日本航空でキャビンアテンダントの教官を務める奥山歩さん=日本航空第一テクニカルセンター(撮影・大竹信生)
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