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» 2016年01月26日 06時00分 UPDATE

デビットカードの利用率は1%未満:レジで現金が引き出せる「キャッシュアウト」は日本に根付くのか? (1/3)

レジで現金を引き出せる「デビットカード」を使ったユニークなサービスが来年にも解禁となる見通しになった。利便性向上が期待されるが、デビットカードの利用率が低い日本で、新たなサービスは浸透するのか。

[産経新聞]
産経新聞

 スーパーマーケットのレジで現金を引き出せるようになる――。買い物の支払いと同時に金融機関の口座から代金が引き落とされる「デビットカード」を使ったユニークなサービスが来年にも解禁となる見通しになった。現金自動預払機(ATM)の少ない地方や郊外での利便性の向上などが期待されるが、一方で決済手段としてデビットカードの利用率が低い日本で、新たなサービスが浸透するか疑問の声も上がっている。

「店頭で現金を引き出す」という仕組み

 デビットカードで小売店などから現金を引き出す仕組みは、「キャッシュアウト」サービスと呼ばれ、実はデビットカードが普及する欧米ではすでに広く利用されている。平成27年12月末に金融庁の金融審議会が「決済業務等の高度化に関するワーキング・グループ」の報告書の中で、規制緩和の方向性を打ち出した。

 「何ドル必要?」。米国でスーパーのレジでは店員がこう声をかけてくるという。なじみのない日本人にとっては「?」となるが、これがキャッシュアウトのさわりだ。具体的にはどのような流れで現金を引き出すのか――。

 例えば、5000円の商品をスーパーで買い物するついでに1万円の現金も引き出したいとする。この場合、レジで1万円のキャッシュアウトを店員に伝えると、デビットカードから1万5000円が口座から引き落とされる。そのうち5000円を支払いに回され、店員から1万円を受け取る仕組みだ。

 ここで使うのは、金融機関のキャッシュカードをそのまま買い物に使える「J−デビット」のほか、銀行とクレジットカード会社が提携して発行し、クレジットカード加盟店で使える「国際ブランドデビットカード」。デビットカードと同じで、ボタンで暗証番号を入力するだけで手続きは済む。

 利用手数料は店側の負担だ。レジを無料のATMとして利用できる格好となり、ATMの設置が少ないような地域ではATMの代わりのインフラになる。しかも、ATMのように設置場所や時間帯を気にする必要がなくなるのも大きな利点だ。

 さらに、金融庁はキャッシュアウトについて、レジだけでなく、宅配業者やタクシーの支払い時などにも採り入れることを検討している。携帯型端末を活用してデビットカードを読み取り、自宅やタクシーの車内などで預金引き出しの手続きができれば、外出やATMを探し回るのが難しい高齢者らにとっては助けになりそうだ。

ks_money01.png 来年にもスーパーのレジで現金が引き出せることになりそうだが……(写真と本文は関係ありません)
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