朝マックを深夜に提供する米マクドの“奇策”、日本は?(1/4 ページ)

» 2016年01月26日 10時51分 公開
[産経新聞]

 米ファストフード大手マクドナルドの米国内の店舗で10月から“朝マック”の終日提供が始まった。朝の定番、マックマフィンやハッシュポテトなどが深夜でも食べられるようになったのだ。全米で昼夜を問わず外食で朝食メニューを楽しむ「ブレックファスタリアン」が急増していることに目を付けたのだが、フランチャイズ店にとっては設備投資に加え、客単価が下がるとの懸念もある。業績回復を目指し、世界中の「マクド」がさまざまな再建策を打ち出す。だが、食生活スタイルが違う日本では、本家の試みはビジネスモデルになりそうもない。

エッグマックマフィンで売上高2.5%増える可能性

 ロイター通信や米CNNテレビ(いずれも電子版)などによると、マクドナルドの米国内のフランチャイズ店が朝食メニューの終日提供を10月6日からスタートさせた。各種マックマフィンやパンケーキ、オートミール、ハッシュポテト、ソーセージ・ブリトー、ビスケットなどが対象だという。

 昨年7月に発覚した期限切れ鶏肉使用問題などの影響で低迷する売り上げと客離れを反転させる効果も期待され、米ブルームバーグニュースが入手したマクドナルドの内部資料によると、米国の1万4000店舗以上で人気メニューのエッグマックマフィンが終日提供される場合、売上高は最大2.5%増える可能性があるとしている。

 マクドナルドは2014年の決算が15%の減益となり、今年3月に就任したスティーブ・イースターブルック最高経営責任者(CEO)は組織再編やフランチャイズ店増設などの計画を打ち出した。中でも、これまで午前10時半で打ち切っていた朝食メニューの終日提供については顧客からの要望も多く、フランチャイズ店には10月からの導入に備えるよう通知。一部店舗で3月から試験導入していた。

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