そもそも、シャンパンは他のスパークリングワインと違って値段が高い。シャンパンが高額な理由は、製造が難しく最も複雑な“ワイン”だからだ。シャンパーニュ地方の気候は、年間平均気温10度以下で気候の変化が激しく、ブドウ栽培の条件としては厳しい。
そのため、シャンパンが1種類のワインから造られることは、ほとんどない。ベースワインに、リザーヴワイン(前年から10年前に収穫されたもの)をブレンドして、バランスや品質を均一化する。30から50種類ものワインをブレンドすることもあり、そのプロセスに各メゾンのスタイルの違いが出る。
ヴィンテージといわれるものは、すばらしいブドウが収穫できた年に同一年のブドウのみで造られるため、通常のシャンパンと違い、ラベル(エチケットと呼ばれる)に収穫年が記載される。
各メゾンを代表する最高級のシャンパンはキュヴェ・プレスティージュと呼ばれる。品質の優れたブドウを厳選してブレンドし、5年から10年ほど熟成させて造られる。
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