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» 2016年02月04日 06時00分 UPDATE

“第4”の働き手:サラリーマンの副業・兼業を認めよ 人手不足解消の秘策 (1/3)

民間企業の間で「副業・兼業禁止」の廃止の動きがある。サラリーマンの副業を認めることで人手不足を解消し、新しい経済対策になるのではないだろうか。

[産経新聞]
産経新聞

 安倍晋三首相が新たな経済政策として打ち出した新3本の矢。特に経済界では名目国内総生産(GDP)600兆円の引き上げに注目している。しかし、毎年3%超の名目成長が必須となり、なかなか達成を確信できない。その成長の阻害要因に挙げられるのが人手不足問題だ。政府は女性や高齢者の活用で対応しようとしているが、十分ではないのも実情だ。そこで、政府や経済界にぜひ検討してもらいたいことがある。

 それはサラリーマンの就業規定で一般化している「副業・兼業禁止」の廃止だ。公務員は法律で兼業が禁止されているが、民間企業は社内規定だけ。そのため法律の改正などは不要で、会社の規定の見直しだけで対応で済み、即効性もある。そして、この提案はマイナンバー制度の導入で、副業・兼業が会社に発覚することで、生じる問題の解決策にもなりうる。人手不足解消の“秘策”として検討する価値があると考える。

副業禁止の「合理的な理由」とは

 そもそも民間企業で当たり前となっている「副業・兼業禁止」の就業規定だが、職業選択の自由が憲法で認められている中、それ自体は本来は禁止できないものだ。有名な事例としては作詞・作曲家の小掠佳氏だ。第一勧業銀行(現・みずほ銀行)の銀行マンでありながら日本レコード大賞を受賞した「シクラメンのかほり」を作詞・作曲するなど兼業していた。日経新聞で1月に連載した「私の履歴書」でも、最終的には会社側が兼業を認めたことに触れている。

 現在、多くの会社が副業・兼業禁止規定を設けているのは、副業によって本業がおろそかになってしまうことや、会社の利益が損なわれたり、会社の品位を落とす恐れがある懸念があるなどの「合理的な理由」のためだ。

 例えば、副業が理由で遅刻や欠勤が多くなったり、副業先がライバル企業であるとか、副業が詐欺まがいであった場合、「○○社員」と本業の社名がマスコミによってさらされかねない。こういった社員の副業が本業の会社に迷惑をもたらすリスクを防ぐのが「合理的な理由」だ。

ks_fukugyou01.jpg サラリーマンの副業・兼業が広まれば、人手不足問題の解消に一役買いそうだ。写真は東京駅前の通勤風景
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