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» 2016年02月18日 06時00分 UPDATE

皮を剥くと「あっ!」 中まで真っ赤なリンゴ (1/2)

信州有数の果物の産地、長野県中野市。ここに、国内でも珍しい食用の“果肉が赤いリンゴ”を育てる農家がある。

[産経新聞]
産経新聞

 信州有数の果物の産地、長野県中野市。ここに、国内でも珍しい食用の“果肉が赤いリンゴ”を育てる農家がある。果樹農家の吉家一雄さん(58)はリンゴやモモを栽培する傍ら、約30年にわたって新品種の研究に取り組み、長年の努力が実った。平成26年に農林水産省に品種登録が受理された果肉が赤いリンゴ5品種は、今や県内のホテルや菓子店などで使われ、人々の目と舌の双方を満足させている。(三宅真太郎)

 包丁を入れて2つに切った瞬間、誰もが「あっ」と声を上げたくなるだろう。赤いリンゴの皮をむくと真っ赤な実が姿を現し、断面には黄色と赤色が混ざり合った幾何学的な模様がうかがえる。

 「食べる人の驚く顔や喜ぶ顔を想像すると、わくわくします」と吉家さん。努力の結晶である5品種には、「いろどり」「なかののきらめき」「なかの真紅(しんく)」「炎舞(えんぶ)」「ムーンルージュ」とぞれぞれ名付けた。果皮の色は、濃赤色〜黄色と品種で異なる。

 「いろどり」と「なかののきらめき」は、酸味が強く生食には向かない。このため、「菓子などに加工して中野の名物をたくさん作りたい」という吉家さんの意向で、市内限定栽培用にした。

 他の3品種は、全国での普及を目指す。県内の有名ホテルや、しなの鉄道の観光列車「ろくもん」などでスイーツに加工されて提供されているほか、県の首都圏総合活動拠点「銀座NAGANO」(東京・銀座)で期間限定で販売され、「果樹王国」信州の魅力発信の一役を担っている。

 最初に赤肉リンゴを目にしたのは、農業大学校時代のことだった。観賞用の果肉が赤いリンゴに、「きれいだな」と衝撃を受けた。しかし当時は、食味の良い赤肉リンゴは流通しておらず、自ら作ろうと一念発起した。同学校を卒業後、実家の農業を継ぐと、約2・5ヘクタールの広大な畑でのリンゴとモモの栽培をする一方、取り寄せた観賞用や加工用の赤肉リンゴの苗木を使い、こつこつと育種を進めた。

yd_apple1.jpg 左から「いろどり」「なかののきらめき」「なかの真紅」「炎舞」「ムーンルージュ」
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