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» 2016年02月23日 13時28分 UPDATE

“野ざらし”「最後の0系」に渦巻く批判 逆に「変な新幹線」人気の珍現象 (1/4)

大阪府吹田市が、平成21年にJR西日本から無償譲渡された初代「0系」新幹線の先頭車両を、具体的な展示計画を決めないまま約7年間にわたって放置している問題が発覚した。

[産経新聞]
産経新聞

 大阪府吹田市が、平成21年にJR西日本から無償譲渡された初代「0系」新幹線の先頭車両を、具体的な展示計画を決めないまま約7年間にわたって放置している問題が発覚した。市の担当課には、市民や熱心な鉄道ファンから、保存方法についての苦情や今後の公開予定に関する問い合わせが相次いでいる。市は30年度中の公開を目指すとしているが、公開予定地の開発計画の進捗(しんちょく)が不透明で、車両の劣化対策に多額の費用がかかるなど解決すべき課題は少なくない。公開を待つファンにとって、やきもきする日々は当分続きそうだ。

連日問い合わせ、釈明に追われた市職員

 「一体いつになったら公開されるんですか?」「こんな保存方法でいいと思っているのか!」

 1月下旬、0系がシートをかけられたまま長期間放置されていることが報じられた直後から、吹田市役所には連日、市民らから問い合わせの電話があった。

 中にはこれまでの市の対応を厳しく指摘する意見もあり、担当者は「現在、公開に向けて準備を進めているところです」と繰り返し、釈明に追われた。

 吹田市に無償譲渡されたのは、20年12月のラストランで走った3編成のうちの1両だ。

 JR西によると、現存する「最後の0系」は2両だけ。吹田市のほかには、製造元の川崎重工業(神戸市)が兵庫工場で保存・展示している。

移送直後2日間だけ公開

 吹田市は21年、博多総合車両所(福岡県)から約2700万円かけて、JR岸辺駅(同)北側の吹田操車場跡地まで0系車両を輸送した。同じ高度成長期のシンボルである万博記念公園(同)の「太陽の塔」前を通る様子を報道公開するなど大々的に宣伝した。

 当初、市は吹田操車場跡地の再開発に合わせ、鉄道博物館を建設して0系車両を一般公開する、という青写真を描いていた。だがその後、市長の交代に加え、跡地への国立循環器病研究センター(国循)の移転案が浮上し、いつしか博物館構想が消滅した。

 鳴り物入りで運び込まれた0系車両は、移送直後に2日間だけ公開された後は、開発予定地の一角で約7年もの間、白いシートをかけられて放置され続ける事態になった。ほぼ野ざらしの状態だ。

yd_sankei1.jpg 大阪府吹田市に無償譲渡された当時の「最後の0系」車両。その後、約7年間にわたって“野ざらし”状態で放置されることになった=平成21年、吹田市の吹田操車場跡地
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