コラム
» 2016年03月07日 07時16分 UPDATE

脳の難病「もやもや病」ってどんな病気? (1/3)

「もやもや病」という病名を聞いたことがありますか? 日本で発見された原因不明の脳の病気で、以前は「ウィリス動脈輪閉塞症」という名称で呼ばれていました。今回は、この「もやもや病」という病気について解説します。

[いしゃまち]
いしゃまち

「もやもや病」という病名を聞いたことがありますか? 最近では、歌手の紱永英明さんがこの病気と脳梗塞予防のために手術を行い、3月いっぱい活動を休止するとのニュースがありました。手術も成功し、現在は復帰に向けて療養しているとのことです。一日も早く、また美しい歌声を聴かせてほしいですね。

 今回は、この「もやもや病」という病気について解説します。

もやもや病とは

どんな病気?

 もやもや病は、日本で発見された原因不明の脳の病気です。厚生労働省により、難病に指定されています。以前は「ウィリス動脈輪閉塞症」という名称で呼ばれていましたが、現在は「もやもや病」が正式な疾患名です。

 人間の頭の中には、大脳の大部分に血液を送る左右の内頸動脈と、小脳・脳幹・大脳の後方部に血液を送る左右の脳底動脈の4本の太い血管があり、この4本の血管が脳に栄養を送っています。これらの血管は、脳の底部でつながり、互いに輪を作っています(これをウィリス動脈輪と呼びます)。

 もやもや病は、このウィリス動脈輪が閉塞していく病気です。ウィリス動脈輪が閉塞すると、脳の血流が悪くなります(脳虚血)。

 すると不足した血液を補おうとして、脳の底部にある毛細血管が発達し、本来は存在しないはずの血管網を作ります。脳の血管撮影を行った時、この血管網がもやもやと立ちのぼる煙のように見えるため「もやもや病」という名前で呼ばれるのです。

起こりやすい人はいるの?

 もやもや病はアジア系の人々に多い病気です。アメリカやヨーロッパと比較すると、アジアでは10倍ほどの頻度でみられます(鹿児島大学大学院より)。日本での患者数も多く、平成24年時点でおよそ1万5000人の患者がいます(難病情報センターより)。

 男女比では、1:2.5で女性の方が多いです。年齢別にみると10歳以下の子供で最も多く、次いで30〜40代の成人に多くみられます。

ks_moyamoya01.jpg
       1|2|3 次のページへ

Copyright © 2016 Mediwill All rights reserved.

Loading

注目のテーマ