コンビニに“宝の山”が眠っている? マルチコピー機を使ったビジネスが面白いコンビニ探偵! 調査報告書(2/5 ページ)

» 2016年03月11日 08時00分 公開
[川乃もりやITmedia]

マルチコピー機で成長するコンテンツビジネス

 筆者が最近注目しているのは、コンビニのマルチコピー機によるコンテンツビジネスだ。コンビニ大手3社のWebサイトでも紹介しているが、四季報から競馬やオートレースなどのギャンブル系の新聞まで、さまざまな情報が印刷できるようになっている。中には、アイドルのブロマイドやアニメの名場面やキャラクターのピンナップなど、その広がりは多方面に及ぶ。

 現在の出版業界はハッキリ言って下火。先日も、倒産した出版社が2年連続で増加というニュースがあった。こうした状況の中、グラビアアイドルが写真集を出したいと思っても、実現するのは正直難しいだろう。

 グラビアアイドルの写真集販売において、ターゲット層は主に若い男性だ。特に、お小遣いの少ない学生にとって、数千円もする写真集は少々ハードルが高い。

 しかし、マルチコピー機のコンテンツプリントなら、1枚数百円というお手軽な値段で好きなアイドルの写真を買える。グラビアアイドル、はたまた芸能事務所にとっても、低投資でコンテンツ販売ができ、需要と供給のバランスが取れているビジネスと言える。

 また、コンビニ各社限定で展開しているコンテンツにも注目したい。例えば、ローソン限定の「AKB48ローソン制服ブロマイド」。これは、マルチコピー機の印刷形態がもたらしたニッチビジネスだ。コンビニ各社ともに設置しているコピー機の性能は大差ないが、限定コンテンツを配信することで一定の層を取り込み来店につなげたい考えなのだろう。

ローソンの限定コンテンツ「AKB48 ローソン制服 2L判ブロマイド」(出典:ローソン)

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