ショーンKは本当に“いい人”なのか 嘘で成功した人たちの「共通点」スピン経済の歩き方(5/5 ページ)

» 2016年03月22日 08時00分 公開
[窪田順生ITmedia]
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「ショーンK」を再び目にする日

 いずれにせよ、川上さんがずば抜けた「頭の良さ」と「人あたりの良さ」をもっているのは間違いない。ならば、このまま黙ってフェードアウトするようなタマではないだろう。

 インチキを社会のせいにしてかばってくれる茂木さんのような「ファン」もいまだに多い。有名経営者とのコネもある。

 韓国の経歴詐称問題の発端となったシン助教授は騒動後、手記を出した。さらに彼女をモデルにしたドラマも制作されている。「一流経営コンサルタント」である川上さんだ、当然、このあたりも頭に入れているはずだ。

 我々が「ショーンK」を再び目にする日も、そう遠くないのもかしれない。

窪田順生氏のプロフィール:

 テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで100件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。

 著書は日本の政治や企業の広報戦略をテーマにした『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。


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