ニュース
» 2016年03月25日 07時47分 UPDATE

16年間で最大787万人減少:「いつまでも自分は偉いと勘違いしてほしくない!」 老害シニアが生む摩擦 (1/4)

独立行政法人「労働政策研究・研修機構」の試算では、国内の就業者数は平成26年から42年までの16年間に少子高齢化などの影響で最大787万人減少する。

[産経新聞]
産経新聞

 「おい、コーヒーがないぞ」

 東京都内の大手金融機関で営業部門をサポートする部署に籍を置く女性(28)が、その命令口調にいらだちを覚えない日はない。声の主は、60代の男性社員。昨春の退職後に再雇用され、女性と机を並べるようになった。数十人の部下を従えていた部長経験者だ。

 女性は一般職。男性は雑務をこなすため雇われているが、部長時代の習慣が抜けきらず指示を出すばかりだ。「この書類を運んどいてくれ」「コピー用紙、切れてるぞ」。女性が代わって働いている間、インターネットで趣味の旅行サイトを眺めていたり、ふんぞり返って読書にふけっていたりすることも多い。

 「自分でやってよ!」。いつも心の中でこう叫んでいる。たまりかねて相談した40代の上司も大先輩である男性には及び腰だ。「『老害』という言葉の意味を痛感した。いつまでも自分は偉いと勘違いしてほしくない」。女性は語気を強めて訴える。

 独立行政法人「労働政策研究・研修機構」の試算では、国内の就業者数は平成26年から42(2030)年までの16年間に少子高齢化などの影響で最大787万人減少する。年間にして49万人。社員100人規模の企業が毎年5000社ずつ消え続けていく計算だ。女性の活用だけでなく、元気な高齢者にも働き続けてもらわなければ、人口減社会を乗り切れない。

 しかし、雇用制度などの調査研究を行うシンクタンク「企業活力研究所」が24年にまとめたシニア人材の活用についての報告書には、職場のシニア世代に対する20〜40代の若手・中堅世代の不満が赤裸々につづられている。

 「過去の栄光にこだわり、自分の若かった頃のやり方を通そうとする」(27歳女性)「わがまますぎてついていけない」(26歳女性)「シニア同士の連携が悪い」(39歳女性)。シニア社員の能力や意識の硬直化がストレスになっている若手・中堅は多い。

ks_sinia01.jpg
       1|2|3|4 次のページへ

copyright (c) 2016 Sankei Digital All rights reserved.

Loading

注目のテーマ