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» 2016年03月28日 07時30分 UPDATE

年間約3兆8000億円:「パチンコしか行き場がない」 増え続ける生活保護費、パチンコで浪費 (1/5)

生活保護費は年間約3兆8000億円。17年度からの10年間で1.5倍に拡大し、厚労省は37年度に5兆2000億円に上ると試算。支出を膨張させている最大の理由が高齢化だ。

[産経新聞]
産経新聞

 日本屈指の温泉地、大分県別府市。2月26日、市庁舎の会議室で、大野光章福祉保健部長は表情を崩さず、正面に立つ県の監査担当者に軽く頭を下げた。

 「今後は指摘事項を十分に理解した上で、生活保護(※)行政を行ってまいります」

 同市は25年以上前から、職員に年1回、市内のパチンコ店と市営競輪場を巡回させ、生活保護の受給者を発見した場合は文書で立ち入らないよう指導している。従わない場合には、医療扶助を除き支給を停止してきた。

 待ったをかけたのは厚生労働省である。生活保護法にパチンコなどを直接禁止する規定がないことを理由に「支給停止は不適切」との見解を平成27年12月、県に伝達。県は国の指針に基づいて監査を行い、この日、市側に是正を求めた。

 「受給者が昼間からパチンコをしている」。27年末の市議会で市民の苦情が取り上げられた。市当局が支給停止措置を公表したことで、その是非をめぐる論争がわき起こった。

※生活保護=生活困窮者に必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し自立を助長する。予算は国が4分の3を、残りを自治体が負担する。都道府県は国からの委託を受け、政令市を除く市町村で適切な支給が行われているかを監査し、不適切な支給があれば、是正指導する。受給者にも支出の節約義務がある。


 同市内で商店を営む男性(65)は憤る。「自分の納めた税金が、他人の遊ぶ金に消えている。こんな不当な話があるか。誰も止められないなんて、ばかにしている!」

 これまでに200件超の意見が市に寄せられた。「国と県に屈せず、市独自のやり方を貫くべきだ」。その8割以上が停止措置を支持する内容だった。

 一方、人権派弁護士らが今月9日、同市に提出した意見書では逆の見方が示されている。生活保護法は、行政の指導について受給者の自由を尊重し、最小限度にとどめなければならないとしており、市の停止措置は受給者の「自由」を侵害し違法、という理屈だ。

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