「大人のぬり絵」の米国市場を2014年と2015年で比較すると、1年間で100万ドルから12倍の1200万ドルにも急成長している。今まさに、出せば売れるというような、出版業界にとってはまたとないビジネスチャンスが訪れているようだ。
さらに言うと、いま出版業界はデジタル化の波にのみ込まれそうになっている。だが印刷したモノに色を乗せていくことが醍醐味である「大人のぬり絵」は、デジタルで売ることはできない。紙の印刷だからこそ味わえる大人の愉しみなのである。
日本の出版業界も、この世界的なブームに乗っかることができれば、デジタル化による出版不況を脱するきっかけになるかもしれない。
藤井薫(ふじい・かおる)
大学を卒業後、広告代理店や出版社を経てライターに。
『POPEYE』『an・an』(マガジンハウス)や『GLAMOROUS(グラマラス)』(講談社)などで、ファッション、ビューティ、ビジネスなど幅広い記事をカバー。日本と海外を頻繁に行き来して、海外トレンドを中心に情報発信している。
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