吉野家HD、営業利益54.1%減 16年2月期 原材料在庫の評価損響く

» 2016年04月11日 17時07分 公開
[ITmedia]

 外食チェーンの吉野家ホールディングスが4月11日に発表した2016年2月期通期の連結決算は、売上高が1857億3800万円(前年同期比3.2%増)、営業利益は16億1300万円(同54.1%減)だった。食材原価の高騰や、主力の牛丼チェーン「吉野家」で主要食材の評価損を計上したことなどが影響した。

 連結経常利益は23億4500万円(同41.3%減)、最終利益は8億3700万円(同11.0%減)となった。

「吉野家」が主要食材の評価損を計上 「吉野家」が主要食材の評価損を計上

 吉野家の売上高は956億700万円(同0.3%増)。具材に野菜だけを使った「ベジ丼」や低カロリーの朝定食「豆腐ぶっかけ飯」など、健康をテーマにしたメニューが好評だったほか、約360店舗でアルコール類を提供する「吉呑み」を導入し、夜の時間帯に新たな「ちょい飲み」需要を取り込んだことなどで伸ばした。

 一方で、セグメント利益は30億5400万円(24.8%減)。主要食材である牛肉の価格下落に伴う原材料在庫の評価損を計上したことや、冬の定番商品「牛すき鍋膳」の販売数が前年と比べて減少したことなどが大幅ダウンにつながった。

 うどんチェーン「はなまる」の売上高は215億1000万円(同10.2%増)、セグメント利益は11億5800万円(同16.4%増)、寿司事業の「京樽」の売上高は249億7600万円(同1.8%増)、セグメント利益は2億8900万円(同13.7%増)だった。キャンペーンセールなどが好調で、ともに増収増益となった。

 今後、店舗オペレーションの改善や新業態の開発、海外事業の強化などを図っていくことで、2017年3月期の連結業績は、売上高1930億円、営業利益34億円、経常利益38億円、純利益19億円を見込む。

今期は巻き返しを図る 今期は巻き返しを図る

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