虎退治の加藤清正、猛将よりも知将ぶりをアピールしたい「真田丸」を100倍楽しむ小話(2/2 ページ)

» 2016年04月30日 07時35分 公開
[ITmedia]
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編集部F: 非常に道理をわきまえた行動ですね。

清正は名古屋城の築城にも大いに貢献しました 清正は名古屋城の築城にも大いに貢献しました

小日向: 知的という意味では、清正はそもそも築城の名手です。建築って頭が良くないとできませんし、お城を作るには城下町全体の設計までもできなくてはなりません。ただ武力だけがあって、頭が悪いという武将では決してありません。

編集部F: では、いつから勇猛なイメージが強まったのでしょうか。

小日向: 肥後国の半分を治めていたとき、もう半分を治めていた小西行長の領地で一揆がありました。それを武力行使で制圧したのがインパクトとしては大きかったのかもしれません。

 あとは、朝鮮の役の際に虎と戦ったという逸話も猛将ぶりを定着させたのではないかなと思います。けれども、本当は文武両道で、元々は官僚的なポジションで秀吉に仕えていたのです。

 あ、そうそう、清正の井戸ってありますよね?

編集部F: はい、明治神宮にあるパワースポットですね。

小日向: ドラマで清正が井戸に家臣を落としたというのは、きっとそこから着想したのではないかなと思いました。やはり芸が細かいですね、真田丸(笑)。

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