「デジタル教科書」の普及を後押し Wi-Fi No.1メーカーはいかに学校現場の悩みを解消するのか全国の学校にWi-Fiを!

2020年までに政府は全国すべての小中高に無線LANを導入するよう検討を始めた。その目的は「教育」と「防災」だ。そうした動きに呼応するように、PC周辺機器メーカー大手で、学校においてもNo.1の無線LAN導入実績を持つバッファローでは学校教育のICT利活用を後押しする新製品を発売した。その概要とは――。

» 2016年06月06日 10時00分 公開
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 教科書と筆箱、それにノートを教科ごとに用意して、一式をカバンに詰め込む。小中高生にとっては当たり前だったこうした光景が、あと数年のうちになくなるかもしれない。

 総務省は2020年までに全国すべての小学校、中学校、高校に無線LAN「Wi-Fi」を導入するよう検討を始めた。その背景にあるのは、教育現場における「デジタル教科書」の利活用だ。

 「iPad」に代表されるタブレット端末の登場によって、従来の紙の教科書を電子化し、音声や映像などのコンテンツとともにタブレット端末で学習するスタイルが浸透している。現在はまだ一部の先進的な学校に限られているが、政府はこのデジタル教科書を全国のあらゆる小中高へ導入を広げようと考えている。そこでこのデジタル教科書を使う際に不可欠なのが、学校内でのWi-Fiの整備というわけだ。

 もともと総務省では、例えば、災害時に避難所となる体育館で避難者たちが自由にネットワーク通信を利用できるようにするなど、防災目的で学校内でのWi-Fi整備を進めてきた。なぜなら東日本大震災などでも被災地でのネットワーク環境の整備が大きな関心事で、有事における必要性が叫ばれていたからだ。先の熊本地震では、主に携帯電話事業者が、普段は有料で提供している公衆無線LANサービスを九州全域で無料開放したことが記憶に新しい。

 そうした中、ITmediaの取材によると、総務省では学校教育におけるICT活用の機運の高まりとともに、Wi-Fiを防災と教育で両用できるよう導入をいっそう推し進めたい考えである。今後、関係する自治体や学校に対してWi-Fi利活用のメリットを周知するとともに、その際、現場のニーズに詳しい民間事業者による協力も大いに期待したいとする。

ただ「つながる」から「授業を止めない」無線LAN構築へ

 このような学校教育のICT活用を下支えする1社が、日本最大手のPC周辺機器メーカーで、国内無線LANアクセスポイント市場においてシェアNo.1(BCN調べ)、また全国の学校においてもNo.1のシェア(ミック経済研究所調べ)を誇るバッファローだ。

5月18日〜20日、都内で開催された「第7回 教育ITソリューションEXPO」では多くのIT機器メーカーが出展。バッファローのブースにも教育関係者などが数多く訪れ、積極的な情報収集を行っていた 5月18日〜20日、都内で開催された「第7回 教育ITソリューションEXPO」では多くのIT機器メーカーが出展。バッファローのブースにも教育関係者などが数多く訪れ、積極的な情報収集を行っていた

 同社はタブレット活用授業のさらなる普及を見据えて、1教室あたり約45人が同時接続しても1台で安定的に通信可能な環境が構築できる無線LANアクセスポイント「WAPM-1750D」を発売した。この新製品のポイントは、従来から学校現場ではびこっている課題の解決にある。

 これまでの授業では、例えば、タブレット40台で一斉に動画の再生や教材の配布をすると、通信速度や品質などのばらつきによって、生徒によってはコマ落ちしてうまく閲覧できないなどの事態が散見されていた。そのため、生徒の集中力が低下するという懸念があったという。そこでバッファローは、各タブレットの通信状況を整えて動画再生のばらつきを抑える「公平通信制御機能」、Wi-FiだけではなくWi-Fi以外の機器から出るノイズも自動検知して、干渉しないチャンネルへ変更する「干渉波自動回避機能」を備えるとともに、高速無線LAN規格11acに対応した新製品を開発したのだ。

 「かつてWi-Fiと言えば、通信速度のみに焦点が当たっていましたが、フルHD動画などもタブレットで再生するようになった今、飛躍的に増える通信量や他台数接続への対応、授業で扱うのにデータサイズやビットレートなどのWi-Fi利用時のノウハウを学校が学ぶことは必須と言えます。また最近は学内にも監視カメラを備えているため、それらの機器が発する電波がWi-Fi通信を干渉するケースも増えています。そこで総合的にWi-Fi環境を整えていく必要が出てきたのです。バッファローでは“つながる”でなく、本当に“使える”Wi-Fiが必要であるということを強く訴えています」と同社 コーポレート営業部の中川知是氏は力を込める。

動画配信自社製品比較検証 帯域幅40MHzで60秒の動画(1.5Mbps)を配信

 また、中川氏によると、イベント「第7回 教育ITソリューションEXPO」でバッファローの出展ブースに訪れた学校関係者は、製品比較のデモンストレーション動画を見て、「ばらつきが授業に影響を与える実感がある」「公平通信制御の必要性の納得感が高まった」などと強い関心を示したという。

無線LANアクセスポイント「WAPM-1750D」の公平通信制御機能(出典:バッファロー ブース プレゼン資料) 無線LANアクセスポイント「WAPM-1750D」の公平通信制御機能(出典:バッファロー ブース プレゼン資料)

 また、無線LAN集中管理ソフトウェア「WLS-ADT」との組み合わせによって、Wi-Fiの電波状況をビジュアルで視覚化が可能。Wi-Fi導入前の環境調査や導入後のトラブル原因分析に役立つ。平常時は各校のアクセスポイントへの接続台数や障害状況などが遠隔の教育委員会から把握ができる一括管理システムとして使えるという。

災害時の避難所利用にも耐える環境構築

 同社はこのほかにも学校向けソリューションを用意。教室内だけでなく校内の至るところでWi-Fiを利用できるよう、屋外にも設置できる高耐久ボディーの無線LANアクセスポイント「WAPS-300WDP」を提供する。

 同製品の動作保証温度はマイナス10度〜55度で、防護等級IP55に対応した高い防塵、防水性能を実現している。例えば、校舎の壁や体育館の屋根などに設置すれば、校内すべてをカバーすることも可能になるという。

 実際に、体育の授業で動画を見るなど、屋外でWi-Fiを利用する場面は増えている。また、冒頭に述べたような災害時における避難所での活用にも一役買う。「災害時にはWi-Fiを開放すれば、避難者たちの利便性は確実に向上します」と中川氏は話す。

 バッファローが学校にWi-Fi機器を提供し始めた黎明期とは異なり、今は一部の機器において活用される通信環境ではなく、災害時には誰にとっても重要なインフラとなったWi-Fi。バッファローは、このような時代の変化をとらえ、単に今ある課題に対してではなく、地域にとって今後数年先の未来の学校に求められる課題解決につながる製品開発に取り組んでいるという。

 政府の号令の下、学校教育でICTの利活用が急速に進むのは間違いない。その近い将来を見据えた通信インフラの整備が今まさに求められているのだ。

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提供:株式会社バッファロー
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2016年6月19日

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