シルバー層の5割超が「60代は新たな出発の時期」 自己認識は若返り、平均「53歳」

» 2016年06月24日 14時19分 公開
[ITmedia]

 博報堂生活総合研究所は6月24日、シルバー層(60〜74歳)の意識調査結果を発表した。30年前の同様の調査と比較すると、「60代は人生の新たな出発の時期」と考えている人は14ポイント増加して半数を超えた一方、「先の見通しは暗い」と考える人も15ポイント増加するなど、さまざまな変化が見られた。

 自身の気持ち、精神状態(年齢)については平均が53歳と、実年齢よりも14歳若く捉えており、周囲からも平均で5歳若く見られているという。精神面での若返りは、特に団塊世代を含む65〜69歳が突出しており、「体力もあるし、気持ちも若い」と考える人は30年前と比べ、ほぼ倍増の30%という結果に。

photo 「体力もあるし、気持ちも若い」と感じる割合の推移

 「60代は新たな出発の時期」と捉えている人も53%(30年前と比べ14ポイント増)と、半数を超えた。外国語を勉強したい人が43%(17ポイント増)、スポーツクラブの会員になりたい人が49%(26ポイント増)と、自己投資に対する意識も高まっている。

 一方で、先の見通しは暗いと考える人も47%(15ポイント増)と、約半数近くいた。欲しいものは「お金」が41%(13ポイント増)だったのに対し、「幸せ」が16%(15ポイント減)と、「お金」が「幸せ」を上回っており、「お金を求める切実な気持ちが伺える」という。

photo 約半数が「先の見通しは暗い」と回答
photo 「お金」が「幸せ」を上回る

 また「夫婦で共通の趣味を持ちたい」「子どもといつまでも一緒に暮らしたい」という人が減り続ける中、「1人暮らしをしたい」人は18%から31%へほぼ倍増。「自分が周りに負担をかけることで、家族共倒れにもなりかねない時代に、1人で生き抜く心構えを始めている」と分析している。

 2月24日〜3月22日に訪問調査し、60〜74歳の男女700人が回答した。

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