コンビニ本部の「天気予報データいじくり説」は本当かコンビニ探偵! 調査報告書(4/4 ページ)

» 2016年06月27日 13時46分 公開
[川乃もりやITmedia]
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今年もウワサは流れる

 降水有無の的中率と天気や気温を同一には測れないが、予報はあくまでも「予報」である。特に、梅雨時期は気象の変化が激しいため、確率も下がる。明日・明後日の予報など、そもそも信用すべきではないのかもしれない。

 当然のことながら、本部から店に配信される天気予報のデータも気象庁の予報を元にしているので、信頼度という意味では大差ない。それでも、本部の「天気予報データいじくり説」のウワサが絶えることはない。現在、コンビニ経営から外れてコンサル業に身を置いている筆者のもとには、多くの店から「本部は発注量を増やすためにわざと気温を高めにして配信しているのでは?」という質問が集まる。

 かつて筆者が所属していたチェーンでも、ある気象情報会社から予報データが配信されていた。気象情報会社から出される天気予報はWebサイトでも確認できるので、店に配信されたものとサイトに掲載されているデータで比較したが、そもそも配信時間にタイムラグがあったために、決定的な証拠を見つけることはできなかった(気象情報会社のWebサイトは頻繁にデータが更新されるが、店に配信されるのは6時間後だった)。

 原因が見つからなかったということは、“いじっていない”ということだろう。ウワサはあくまでもウワサだったというわけだ。それでも、今年もきっとこんな声が出てくるだろう。「ちょ、ちょっとまたかよ。本部は天気予報をいじってんじゃねえかっ!」と。

著者プロフィール・川乃もりや:

 元コンビニ本部社員、元コンビニオーナーという異色の経歴を持つ。「タフじゃなければコンビニ経営はできない。優しくなければコンビニを経営する資格がない」を目の当たりにしてきた筆者が次に選んだ道は、他では見られないコンビニの表裏を書くこと。記事を書きながら、コンビニに関するコンサルティングをやっています。「コンビニ手稿


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