仕事は“コピー取り”でも、なぜあの人は「次のチャンス」を手にするのか新連載・結果を出す“下ごしらえ”(2/5 ページ)

» 2016年07月08日 08時00分 公開
[上阪徹ITmedia]

仕事のやり戻しをなくすための第一ステップ

 仕事のやり戻し、差し戻しをなくすための第一ステップは、仕事の「目的」をしっかり確認することである。何のために、この仕事はあるのか。最終的なゴールは何なのか。これを怠ると、ピント外れな情報素材を集めてしまったり、役に立てない書類を作ってしまったりしかねない。

 そんなことは当たり前じゃないか、と思われるかもしれないが、これが意外にできていないのである。仕事を依頼する側も、抜け落ちてしまうことが多い。きっと分かっているに違いない、と思い込んで発注してしまうのだろう。

 実際、資料の作成をするとき、その資料は何に使うのか、目的を必ず確認しているだろうか。部内の会議で使うのか、データ保存用なのか、経営会議に出されるのか。

 意思決定の判断材料にされるのか、企画の参考になるのか、クライアントへの提出用資料として使うのか。一口に資料と行っても目的はさまざまなのだ。

 目的によって、同じ内容でも体裁や作り方が変わってくる。単純に社内向けとクライアント向けでは変わってくるし、読んでもらうためのものなのか、説得するためのものなのか、保存していくためのものなのか、でも作り方は変わる。

 目的をしっかり聞いておかなければ、依頼者の求めるものは作れない。すべての仕事には目的があるのだ。目的があるから、仕事は発生するのである。

 そして目的を理解していれば、仕事のやる気も俄然、変わってくる。目的が分からない仕事は、単なる作業になるのだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.