人工知能が未来を予測! 世界初&日本発の新サービスがスゴそう水曜インタビュー劇場(未来予測公演)(4/7 ページ)

» 2016年07月20日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

未来を予測するメリット

WACULの大津社長

大津: マーケティング担当者が計画を立てやすくなるだろうなあ、と思ったからです。例えば、予算。6カ月先、1年先を見込んで予算を立てるケースが多いと思うのですが、遠い先の話なので難しいですよね。

土肥: 「過去の数字はこうだから、たぶん1年先はこうかな」といった感じで決める人が多そう。

大津: そうなんですよ。勘に頼る部分が多い。そうではなくて、過去のデータを分析して、そこから未来を予測できるようなれば、計画を立てやすくなりますよね。

 例えば、2016年の年末には訪問数が1000人で、そのうち500人に購入してもらう、といった計画を立てるとします。しかし、AIに予測してもらったところ「購入者は400人」という結果が出たらどうするか。目標より少ないので「広告をもっと打とうかな」とか「認知してもらうためにブログに取り上げてもらおうかな」といったように、事前にいろいろ手を打つことができるようになる。

 でも、いまは違う。未来に関する情報がありません。「5月、6月はダメだったから、7月はがんばろうね。そして12月には目標を達成しよう」とぼんやりしている。でも現場の人たちからすると、いつもがんばっているので、「そんなこと言われたくない(怒)」となるわけですよ。上司と部下の間にギャップが生じているわけですが、未来の数字が“見える化”することでより具体的な手を打つことができるようになるのではないでしょうか。「このままがんばっても、12月末には購入者が400人しかいないかもしれない。どうしたらいいかな」と。

土肥: でも、AIが言っていることを信じない人もいるのでは。「400人しか購入しないと言っているけれど、過去の経験からすると、500人は楽に超えるよ」という感じで。

大津: もちろん、「信じる」「信じない」という人は出てくるでしょう。でも、データを見ることで、考える人が増えるのではないでしょうか。「この時期はどうかな」「いまから何かできることはないかな」という風に。

土肥: 考え方が変わることで、人間って行動が変わるといいますからね。あと、人間って未来のことを考えるのが苦手だなあと思っているんですよ。例えば、30代の男性。就職活動のニュースは自分が経験しているので、「今年はこんなことになっているのか。自分たちの時代とは違うなあ」と受け止めることができる。

 しかし、年金の話になると、遠い先の話なので興味を持っている人が少ない。人口減少問題も、減っていくことはもうずいぶん前から分かっているはずなのに、実際に減少するようになってから慌てて「どうする? 日本経済ヤバい!」といった感じで、バタバタしている。

大津: ですね。

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