ドローンやAIを駆使して40億人を救う Facebookが進めるネットインフラ構築とは?宇宙ビジネスの新潮流(3/3 ページ)

» 2016年08月12日 10時55分 公開
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衛星を活用したインターネット接続サービス

 Facebookの取り組みはドローンだけではなく、衛星通信を活用したものもある。2015年10月には、大手衛星通信企業の欧Eutelsatと協力して、静止衛星「AMOS6」の回線をリースする形で、サブサハラアフリカ(アフリカ南部)における衛星インターネット接続サービスの提供を発表している。

 また、今年4月には大手通信衛星企業の欧SESの衛星回線をリースすることも発表した。さらにFacebookやニュースサイト「BBC」など基本的なインターネットサービスを無料提供する「Free Basics」を始めたり、Community Cellular Networksを提供する米Endagaを買収したりするなど、さまざまな技術とサービスを模索し続けている。

 新興国におけるインターネットインフラとしては、本コラムで何回か取り上げている米OneWebが数百機の衛星を活用した衛星インターネット網の構築プロジェクトを進めており、大手航空宇宙企業の欧AirbusやQualcommなども支援している。衛星、ドローン、レーザー、無線など各技術がしのぎを削り合うインターネットインフラの普及競争から目が離せない。

著者プロフィール

石田 真康(MASAYASU ISHIDA)

A.T. カーニー株式会社 プリンシパル

ハイテク・IT業界、自動車業界などを中心に、10年超のコンサルティング経験。東京大学工学部卒。内閣府 宇宙政策委員会 宇宙民生利用部会 委員。民間宇宙ビジネスカンファレンス「SPACETIDE2015」企画委員会代表。日本発の民間月面無人探査を目指すチーム「HAKUTO(ハクト)」のプロボノメンバー。主要メディアへの執筆のほか、講演・セミナー多数。

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