大酒飲みの福島正則、酒の失態で天下三名槍を失う「真田丸」を100倍楽しむ小話(2/2 ページ)

» 2016年09月03日 05時30分 公開
[ITmedia]
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編集部F: 正則の失態ぶりも微笑ましいですが、太兵衛の酒豪ぶりも武士らしく勇ましいですね。黒田節にあるように、今でも黒田家やその家臣の子孫たちは豪快にお酒を飲んでいることを期待したいです!

正則にゆかりの深い賤ヶ岳古戦場 正則にゆかりの深い賤ヶ岳古戦場

小日向: もう1つ、正則の情に厚いエピソードを紹介します。

 関ヶ原の戦いで正則とガチンコで対峙した西軍の将・宇喜多秀家が八丈島に流されて余生を過ごしたのは前々回の連載でお伝えしました。あるとき、正則の家臣たちが江戸に酒を運ぶ途中、遭難して八丈島に流れ着きました。そこで秀家に出会い、運んでいたお酒をほしいと言われたので献上したそうです。

 その後、正則のところに戻った家臣たちは八丈島で勝手にお酒を秀家にあげてしまったことを詫びると、正則は怒るどころか、彼らを褒めたのです。隠すことなく素直に申し出た家臣を喜んだと同時に、もしかしたら秀家のことを懐かしく思い、嬉しくなったのではないでしょうか。

編集部F: 関ヶ原では敵対しましたが、元をたどれば同じ豊臣家の家臣ですからね。

小日向: 秀家は秀吉に対する忠義を最後まで貫いたので、正則も敵ながらあっぱれと感じていたのでしょう。

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