お金に働いてもらうために、お金を動かす銀座で学んだこと(3/3 ページ)

» 2016年09月06日 06時00分 公開
[桃谷優希ITmedia]
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お金を動かす場所を意識する

 そうは言っても、営業をするにはコストがかかります。自分が一度手放したお金がぐるりと回って自分に返ってくるタイミングはいつなのか気になりますし、気長に待つ余裕もなくなってきます。効率よく営業するにはどうしたらいいのか尋ねると、Aさんはこうおっしゃいました。

 「お金を動かして一秒でも早くそのリターンを期待するのなら、お金を動かす場所を明確に意識しなければならない。営業職の人の場合、会社や取引先の人たちや、仕事をサポートしてくれる家族になる。そういうお金を生む場所や人に絞り込まなくてはいけない。われわれの場合は、取引先の相手や土地だ。そこにお金を動かすと周りもどんどんお金を落としてくれるから、早いペースで自分に返ってくるんだよ。

 ゲームセンターでUFOキャッチャーがあるけれど、あれと同じイメージだよ。やたらとクレーンを突っ込んでも効率よくお菓子は取れないし、すくったお菓子を置くタイミングや場所もよく考えないと無駄になってしまう。効率よく営業するには、はっきりとしたイメージを持ってお金を動かさないと散財することになる」


 最後にご紹介するのは、私がヘルプの時代からお世話になっている酒造会社役員のBさん。Bさんは、動くこととお金の関係はクルマみたいなものだとおっしゃいます。

 「クルマは行きたい所まで連れて行ってくれるけれど、走行距離に応じてガソリンはなくなっていく。あてもなく走っていたらガソリンを補給できずにガス欠で止まってしまうけれど、ガソリンスタンドがどこにあるのかを知っていれば効率的に走行できる。仕事も同じ。動けばお金がなくなるけれど商談がまとまればまた返ってくる。クルマは、動かさないと車体も中のガソリンも駄目になる。そうならないためには、適度にクルマを走らせたほうがいい。なくなるのがイヤだからと言ってお金を動かさないままでいると、それさえ駄目になるよ」

桃谷優希氏のプロフィール:

 1988年10月16日大阪府生まれ。16歳のときに処女作『デリンタ(悪魔の子)と呼ばれた天使たち』(文芸社)でデビュー。このほか『国民の声』(文藝書房)に寄稿、『罪追人』(文藝書房)がある。

 京都ノートルダム女子大学卒業後、北新地のクラブへ。その後、銀座に移籍。銀座40周年の老舗「クラブセントポーリア」でナンバーワンの座を手にして、その後26歳の誕生日に某有名店のママに就任。2015年12月、銀座7丁目にクラブ「城」をオープン。


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