プログラミング教育を推進する上で何か“落とし穴”はないのだろうか。例えば、先行して必修化した英語教育でもさまざまな課題が出ている。それについて水野社長は「英語必修化の際に、数学や国語を英語で学ぼうという議論があったが、そのために国語の先生が英語を習熟しなければならない。それは現実的には難しいことだった。その二の舞になってはいけない」と述べる。
一方で、単にプログラミングの公式などを羅列して教えるようなつまらない授業が乱立すれば、生徒たちが嫌いになるのは目に見えているという。そうならないために、ライフイズテックはこれまで培った授業ノウハウを基に、学校に対してプログラミング教育の支援を行っていく。既に「TECH for TEACHERS」というサービスなどを通じて情報科の先生など500人以上に教材や指導方法などを無料で提供する。
「先生は教材を作る時間がない。さらにプログラミングのような領域だと内容を日々刷新しなければならないため、苦労している先生は多いのだ」(水野社長)
こうした現状もあり、将来的にライフイズテックでは自らの手で学校を作ることを目指している。2020年までには着手したいと水野社長は言う。
それを含め、2025年に向けた教育変革6カ条を掲げる。具体的には、(1)プログラミング教育による創造力の育成(2)アントレプレナーシップによる実行力の育成(3)オンライン教育による知のオープン化(4)先生のためのプラットフォーム作り(5)学校の創設(6)グローバルで子ども同士が学び合う環境作り、である。
「これらを実現すれば今の学校教育は大きく変わる」と水野社長は力を込めた。
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