では一体、山本二塁塁審はなぜこのような不可解な行動を見せたのか。試合後にDeNAのアレックス・ラミレス監督がメディアに対応したコメントによって明らかになった。
「球審はプレーをコールしていた。三上はサインを確認してセットに入ってけん制した。球審は下を向いていたか何かで、プレーがかかる瞬間を見ていなかったし、けん制も見ていなかった。“(塁審は)プレーがかかっていない”というジェスチャーだった。しかし球審から『プレーをコールしているよ』と言われると、塁審は『セーフのタイミングでした』という答えだった。塁審がしっかり見ていれば、ビッグプレーになっていたと思う」
ラミレス監督に対する山本二塁塁審の説明はかなり苦しい“言い訳”にしか聞こえない。仮にこの説明を額面通りに受け取ったとしてもタイミング的に「セーフ」だからジャッジのジェスチャーをしなかったというのは職務怠慢としか言えず、これだけでも審判失格である。
何度も繰り返すが、これは詭弁(きべん)だ。山本二塁塁審は球審のプレー宣告も、そしてけん制の瞬間もすべて見落としていたため、大慌てで“ちゃんと見ていたけれどセーフだったから、特に何もジェスチャーしなかった”という主旨の理由にすり替えた。つまり、その場しのぎの説明を口にしただけなのだ。
恥ずかしい話である。このような誤審が公然とまかり通ってしまうから、近年の日本プロ野球の審判団は日本だけでなく海の向こうの米メジャーリーグでも「ミスジャッジが多過ぎる」とバカにされているのである。
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