私たちは広島「黒田博樹」から、何を学べばいいのか赤坂8丁目発 スポーツ246(3/4 ページ)

» 2016年10月19日 11時00分 公開
[臼北信行ITmedia]

「フォア・ザ・チーム」と「ネバー・ギブアップ」

 そのドジャース時代は黒田と「最高の盟友」と称され、今でも強固な関係を築き合っているクレイトン・カーショウも熱く語っていた。

 「あんなに楽しくて、そしてマジメで頭のいい日本人選手はいないよ。人との付き合い方が上手なんだろうね。ヒロ(黒田)はそういうところが、本当に天才的。周りがよく見えているから、きちんと相手のことを考えて気配りができる。だから自分勝手なことをしない。ボクもヒロのようになりたいとずっと目標にしながら思って、ここまでやってきている。

 ボクがメジャーデビューを果たした2008年に、彼もまた日本からやって来た。お互いルーキーだったからこそ、いろいろなことを意見交換できたし、吸収し合えた。ヒロから教えられたこと? 『フォア・ザ・チーム』と『ネバー・ギブアップ』の姿勢さ。当たり前のことだけど、それを改めて彼の姿勢から教わったよね」

 現在はドジャースのエースになったカーショウは、だからこそナショナル・リーグ・チャンピオンシップ(ナ・リーグ優勝決定戦)を含め、ここまでのポストシーズンでも先発だけでなくときとしてストッパーにもまわり、登板間隔を詰めながら八面六臂(はちめんろっぴ)の活躍でフル稼働している。体にムチを打って投げている姿勢は、やはり黒田から「フォア・ザ・チーム」と「ネバー・ギブアップ」の両文言を教え込まれたからなのかもしれない。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.