製造業や自動車、公共などのIoT活用を支援 海外実績を引っ提げて日本市場に本格参入するHPE

IoTがいよいよ実用段階に突入した。センサーなどから収集した大量データを、多角的に分析できるメリットはあらゆる企業の競争力強化に大きく貢献する。ただし、IoTのビジネス活用について多くの企業はまだ手探り状態なのも現状だ。そうした中、IoTのビジネス活用に取り組み、着実に実績を積み重ねているのが日本ヒューレット・パッカード(HPE)だ。先行事例などとともに同社の取り組みを紹介しよう。

» 2016年11月15日 10時00分 公開
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IoTが切り開く可能性

 クルマの自動運転システムや工場のスマート化、全世界で稼働する重機のリアルタイム監視、スマートシティの実現――。IoT(モノのインターネット)によるビジネス革新が、いよいよ世界中で現実的に起こり始めている。

 ドイツが主導する「インダストリー4.0」や、米国の「IIC(Industrial Internet Consortium)」、そして日本でも経済産業省などが推進する「IoT推進コンソーシアム」が立ち上がるなど、この分野は産官学が一体となって取り組んでいるのが特徴的である。なぜならそれほどまでに大きな経済発展が期待できるからだ。

 IoTを語る上で中心的な役割を担うのが「データ」である。IoTではさまざまな場所に点在するセンサーなどから膨大なデータを収集、分析、利用することが大きな価値を生む。もちろん以前から企業のビジネス現場ではデータを基にした業務改善が行われてきた。だが、急速な技術革新により、種類と量の両面で膨大な現場データの収集が可能になったことが、業務改善に対する取り組みを劇的に進化させたのである。期待されるメリットは、製造業の場合、コスト削減や歩留まりの低下、リードタイム短縮、生産性の向上など、メーカーであれば無視できないものばかりだ。

 ここ数年来、IoTは社会的な関心が高まる一方で、企業での具体的な取り組みはなかなか明らかになっていなかった。それもそのはず。IoTは他社との抜本的な差別化に向けた戦略システムの実現手段であるからだ。しかし、今年になって本格的な普及期に突入、IoTによる新たなビジネスモデルを実現するような企業が徐々に生まれてきているのだ。

駐車場管理やゴミ収集にもIoTが活躍

 南アフリカの最南端からノルウェーのノースケープまで約1万9000kmを10日間以内に走行するという過酷な自動車レース「Cape2Cape」。ここでのIoTの活用が注目を集めているのをご存じだろうか。

 レースに出場するドライバーの自動車や人体にセンサーを設置し、ドライブデータや生体測定データなどをリアルタイムで把握できる仕組みを構築。ここで収集したデータを分析することで、例えば、自動車の位置情報から今後待ち受ける危険などを瞬時に割り出すとともに、事故が起きやすい状況などを的確に予測できるようにしているのである。これによってレースそのものの質を高めるとともに、ここで収集したデータを自動車メーカーが活用することで新たな製品開発などに生かすことも可能だという。

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自動車レース「Cape2Cape」のIoT活用事例

 次に紹介したいのは、スイスの駐車場管理会社の取り組みだ。駐車場ビジネスにとっては稼働率をいかに高めるかが重要である。そこで各種センサーデータを基に、クルマを効率良く駐車場へ誘導するための仕組みを作った。その結果、ドライバーが駐車場を探す時間が4割削減するとともに、稼働率も上昇したという。さらに、二酸化炭素(CO2)の排出量も30%削減できたのである。

 ゴミ収集管理でもIoTが活用されている。日本では行政としてゴミ回収が定期的に行われているのに対し、他国ではそうした整備がなされていない地域も少なくない。そこで、公衆用ゴミ箱にセンサーを付け、一定限度を超えるとゴミ収集車が各地点を最短距離で効率的に向かえるようにした。これによって業務費や運営費であるOPEX(Operating Expense)の4割減を達成している。

 そのほかにも、エンターテイメントでの事例など、幅広い業界でIoTの導入が進み、具体的な成果が生まれつつあるのだ。

IoTのビジネス活用に向けたHPE流のアプローチ

 実は、これらのIoT活用例を技術的な観点から下支えしているのが、グローバルでビジネスを展開するIT企業大手の日本ヒューレット・パッカード(HPE)だ。

 同社はエンタープライズITに関する製品やソリューションを提供し、扱う領域はサーバやストレージなどのハードウェア製品から、ネットワーク機器、ソフトウェア、セキュリティと幅広い。またIoTに関して、同社はIoTという概念が登場する前から製造現場でのセンサーデータ活用などを長年にわたって支援してきた。

日本ヒューレット・パッカード IoT推進室 室長の岡田和美氏 日本ヒューレット・パッカード IoT推進室 室長の岡田和美氏

 こうしたグローバルでの豊富な経験を基に、現在のIoTにまつわる課題を複数の角度から抽出し、コンサルティングを起点に最適な解決手法を提示する。IoTについてはこれまで先行する海外での実績が中心だったが、いよいよ日本市場にも本格的に参入し、多くの日本企業のよきビジネスパートナーを目指す。

 「HPEでは、技術的な課題解決の支援のみならず、企業の求めに応じてシステム一式を、アドバイスから導入、運用まで含めて一貫して提供します。これまでのノウハウの蓄積を基に、新ビジネス立ち上げまでの期間短縮に寄与することが可能です」と、日本ヒューレット・パッカード IoT推進室 室長の岡田和美氏は説明する。

 IoTで用いられるシステムは、センサー以外にも多様な要素で構成される。このうち、HPEが主に提供するのは、データ処理に必須なサーバやストレージ、ネットワークなどのインフラ基盤部分である。その上に、目的に応じてベンダーフリーの立場から製品を組み合わせることで、ユーザーに応じて最適なシステム整備が実現できるのだという。特に製造業向けの分野ではこの取り組みが先行しており、既にCADソフトウェアなどを提供するPTCや、計測器制御システムなどを開発するNational Instruments(NI)などとはパートナーシップを結ぶなど、IoTソリューションのエコシステムを構築しているのだ。

エッジコンピューティングの活用

 HPEがとりわけ注力しているのがデータ活用の領域である。

 現在、IoTによるビジネス革新が進む一方で、課題も浮き彫りになっている。先述した通り、IoTでは膨大なデータを利用するため、すべてのデータを企業がデータセンターに取り込むのは、コストや労力などの面から現実的には難しい。また、これだけ大量のデータを扱う上で、そのセキュリティ対策も大きな課題だ。

HPEのIoTへの取り組み(出典:日本ヒューレット・パッカード) HPEのIoTへの取り組み(出典:日本ヒューレット・パッカード)

 さらにそれらのデータは、リアルタイム分析によって初めて価値が出るものも多い。つまり、たとえデータを収集できても、その活用が少しでも遅れた場合には陳腐化が進み、期待したほどの成果が得られないこともあるはずだ。

 HPEは、グローバルでの過去のIoTプロジェクトを通じ、この課題への対応策をかねてより検討してきた。そこで導き出された1つの解が「エッジコンピューティング」の活用である。これはネットワークの端であるユーザーの近くにエッジサーバを分散させて、そこでデータの保存や処理、分析を行うことで、リアルタイムでデータを活用しようとする取り組みである。それが意味するところは、ビジネス現場に近い場所でいかにデータを素早く処理するかということである。

 また、従来では想定されていなかった、高域かつ大量のセンサーの運用にも精力的に取り組んでいる。実際、グローバルで数千万台ものスマートメーターの運用実績を誇るほどだ。そこで培ったノウハウも、この分野の黎明期から各種プロジェクトに積極的に参加してきたHPEの武器だと言えるだろう。

HPEの最新IoTソリューション

 HPEではより多くの顧客ニーズに応えるべく、大量データ活用に向けたIoTソリューションの投入に余念がない。2016年10月にはエッジコンピューティングを実現する新製品「HPE Edgeline EL1000 Converged IoT System」および「HPE Edgeline EL4000 Converged IoT System」を発表。同製品は、極めて省スペースかつ省電力のサーバ「HP Moonshot System」を基に、膨大なデータの複雑なリアルタイム分析をエッジで処理する目的に特化した製品として開発され、摂氏0度から55度までの運用にも対応している。従来ならデータセンターでの運用が求められたサーバを、データ発生源により近い、環境的に過酷な場所にも持ち込むことを可能にしているのだ。 PXIスロットを搭載したものも準備され、これまでにはない真に現場を支えることができるエッジコンピュータ(サーバ)に仕上がっている。

 また、HPEは強固なIoT基盤の実現のために、いつ、どこで、どんなデータにアクセスがあったかを可視化し、それに応じた通信制御を自動的に行うネットワーク製品「HPE Aruba」によって、高度なセキュリティ管理の仕組みを提供。加えて、IoTのデバイス管理やデータ活用のためのソフトウェア「HPE Universal IoT Platform」によって、異種混在のセンサーの組み合わせを管理。個別のIoTアプリケーション開発ではなく、水平型プラットフォームで統合してアプリケーション間でのデータ流通を容易にすることで、サービス開発の効率化や期間短縮を可能とする。

 一方、組織面では、IoTの技術検証を目的とした「IoTコンピテンスセンター」を設置。同センターに依頼すれば、同社のサーバやストレージ、ネットワーク機器のほか、HPEのパートナー企業のIoT機器の無償試用も可能だ。このセンターは日本独自のもので、IoT推進室とともにエコシステム拡大の活動を行っている。

 今後の市場拡大とともにますます注目を集めていくであろうIoT。ここで競争優位に立つことが、企業のビジネス成長に大きくかかわってくるのは言うまでもない。そうしたIoT活用に取り組む企業を支援していくため、HPEは今後もあらゆる課題の解決に挑んでいく。

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