ニュース
» 2016年11月16日 05時30分 UPDATE

2045年問題:「AIが人間を超える日」 予測不能の世界「ターミネーター」議論始める (1/2)

人工知能を活用したシステムの導入競争が話題になっている。AIと人類の共存、どのようにAIを押さえ込んでいくのかなどが企業経営の面でもテーマとなりつつあり、経済同友会や経団連といった経済界の会合でも議論され始めている。

[産経新聞]
産経新聞

 産業界では、人工知能(AI)を活用したシステムの導入競争が話題になっているが、AIの進化に、懸念を示す経営者も増えてきている。人間の知能をAIが超える状態「シンギュラリティ」に至ると、人間が想定できないような事態が起きる可能性もある。経営者の中には米映画「ターミネーター」のように、AIに人類が支配される世界が始まる懸念を本気で指摘する声もあるほどだ。AIと人類の共存の在り方、どのようにAIを押さえ込んでいくのかなどが企業経営のうえでもテーマとなりつつあり、経済同友会や経団連といった経済界の会合でも議論され始めている。

 シンギュラリティは「技術的特異点」を意味する言葉。AIなどの人工的につくられた知性が、人間の知性を超越することを指す。2029年に1人の知性を超え、2045年には全人類の知性を超えるとされることから、「2045年問題」ともいわれている。

 シンギュラリティの状況になれば、人間はもう働く必要がなくなるという予測があるが、同時に、それ以降は、科学技術の進歩を支配するのは、人間、人類ではなく強いAIや、人間に変わってAIなどが作り出す「ポストヒューマン」といった存在だという。まさに、映画「ターミネーター」の状態であり、AIに人類が支配される世界が始まるというのだ。

 この夏に長野県軽井沢町で開催された経済同友会の会合では、シンギュラリティをテーマにした議論が行われた。日本の経済界では初めてとみられているが、大手企業の社長経験者は「シンギュラリティが、まだ現実の問題と国内では認識されていないが、米国では経営者の多くがこの問題を議論している。日本でも早い取り組みが必要だ」と強調した。

 金融大手の会長は「すべての機器やシステムにAIが入り込む中で、AIが人間にコントロールさせないように成長することは十分に考えられ、早期の対処が必要」と訴えた。

 経団連の夏のセミナーでも同様だ。第4次産業革命を進めていくことをテーマにしたセッションで、シンギュラリティが話題になった。

AIの能力が人間を超える時代に向けて、ビジネスチャンスを模索するソフトバンクグループの孫正義社長=11月7日、東京都中央区
       1|2 次のページへ

copyright (c) 2017 Sankei Digital All rights reserved.

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -