知ってる? イマドキ高校生の好きなモノ新人記者(元女子高生)が行く

» 2016年11月28日 06時30分 公開
[青柳美帆子ITmedia]

新人記者が行く:

 アラフォーの鬼編集者に囲まれつつも、毎日必死で記事を書いている新人のスズキとアオヤギ。元高校球児で“史上最強の応援団長”の呼び名を持つスズキと、家にいるのが何よりも好きな女オタクのアオヤギ。平成生まれの2人が「最近気になること」に突撃していきます。連載バックナンバーはこちら


高校生に「どんなテレビ見てる?」「YouTube見てる?」「どんな音楽聴いてる?」と聞いてみた

青柳 ついこの間、高知県の高校1年生30人が修学旅行で遊びに来たんですよ! いや〜、10歳くらいしか違わないのに、なんだかジェネレーションギャップを感じましたね。まだまだ気持ちは15歳でいましたけど、全然分からなくなっていました。


鈴木 確かに今の10代のことは全然分からないな……。「どうやらみんなInstagramをやっているらしい」しか知らないよ。


青柳 大人の間で流行っているものを知ることも重要ですけど、ティーンの間でアツいものも気になります! 例えばYouTuberって、私は全然ピンと来なくて……まだニコニコ生放送の「生主」の方が分かるんです。


鈴木 僕は生主もよく知らないな……。


青柳 というわけで、高校生たちの好きなものを聞いてみましたよ!


 ティーンの間で流行しているものをリサーチするのは難しい。ティーンが好むものを知ったとしても、大人の目から見ると魅力が分からなかったり、それを選ぶ理由がピンと来なかったりしてしまう。

 今回、高知県から修学旅行でやってきた高校生1年生30人に、好きなものやハマっているものを聞いてみた。すると「ヒカキンはメッシ」なんて言葉も出てきて……!?

まだまだ大きいテレビの影響力、その一方で……

 「若者のテレビ離れが進んでいる」と言われているが、まだまだ影響は大きく、話題を集めているようだ。

 「どんな番組を見ているの?」と聞いたところ、すぐに名前が挙がったタイトルは石原さとみ主演の“出版社の校閲”という職業にスポットを当てたお仕事ドラマ「地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子」(日本テレビ)。

 次いで、星野源と新垣結衣主演で“契約結婚”をテーマにした「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS)。エンディングで出演者たちが踊る「恋ダンス」が注目を集め、「踊ってみた」動画が数多く生まれる話題作だ。

 この2作は、どちらも視聴率2桁をキープ。両者ともF1層(20〜34歳の女性)をターゲットにした作品だが、ティーンも同じように支持しているようだ。

「恋ダンス」が話題の「逃げるは恥だが役に立つ」は、高校生も注目(C)TBS

 Hey! Say! Jump!の山田涼介主演の月9ドラマ「カインとアベル」(フジテレビ)は、「視聴率はよくないけど、私は好き」という評価が。意外に思えたのが「砂の塔〜知り過ぎた隣人〜」(TBS)が好評だったこと。とある主婦とセレブママ友の間のドロドロな関係を描きつつ、連続児童誘拐の謎に迫っていくサスペンスものだが、3分の1ほどが「面白い」と語っていた。高校生も“ママ友カースト”に共感するのだろうか。

「ヒカキンはメッシ」

 その一方で、YouTubeも高校生にとって非常に“マス”なメディアになっている。好きなYouTuberを聞くと、すらすらと名前が挙げられていく。男性は、はじめしゃちょー、水溜りボンド、東海オンエア、フィッシャーズ。女性は美希ぽん、会社員A、木下ゆうか、ねこてん……。彼らが高校生のリアルなインフルエンサーだ。

 “YouTuber”という肩書や職業が有名になるきっかけとなったHIKAKIN(ヒカキン)の名前が出てこず、「もしかしてもう高校生の中ではマイナーなのか!?」とドキドキしたが、実際は超有名。

「どのYouTuberが好き? と聞かれてHIKAKINを答えるのは、好きなサッカー選手で『メッシ』と答えるようなもの」(男子高校生)――HIKAKINは“YouTube界の神様”になっていた。

メディア解析ツールを提供するユーザーローカルによるランキングによると、ヒカキンの動画の総再生回数は26億6000万回を突破している

 ちなみに、YouTubeは音楽を聞くのにも活用されている。彼らにとって音楽は、CDやダウンロード配信で購入するものではなく、YouTubeと(いわゆるグレーゾーンの)音楽聞き放題アプリで聴くものだ。

 女性陣から挙がった名前はやはりジャニーズのグループ。「どのグループが一番女子高生に人気があるの?」と聞いてみたところ、「Hey! Say! Jump!だよ!」「Kis-My-Ft2!」という声が同時に発せられ、一瞬だけピリピリとした空気が流れた。数人からは、J-POPではback number、K-POPではBIG BANG、洋楽ではジャスティン・ビーバーを勧められた。

 高校生がチェックしている作品や人名、どれくらい知っているだろうか。「全部知ってる!」という人は非常に若々しい。「ぜ、全部分からん……」という人は、どれか1つ手を出してみると、新しい発見があるかもしれない。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.