このように働く人と組織を取り巻く環境変化の中で、いかに今いる社員全員に高いモチベーションを持って、イノベーティブに戦略的課題に挑戦し続けてもらうかが喫緊の課題となっている。
今回我々が実施した日本企業24社を対象にした「タレントマネジメントサーベイ2016」(詳しくは機関誌HITO vol.10「全員を光らせろ!〜タレントマネジメントの潮流」)でも、過去業績だけに依拠するのではなく、将来の貢献可能性を測るコンピテンシーの導入や市場価値を測る外部アセスメントの導入、個人の自律的なキャリア形成を前提とした適所適材の人材配置、そして過去の業務ノウハウやプロセスを押し付けるのではない、「個」のエンゲージメントを引き出す仕組みが、日本企業のタレントマネジメントの特徴として浮かび上がってきた。
全社員型タレントマネジメントを特徴づける3つのトレンド
(1)将来の貢献可能性を重視したアセスメントへ
(2)個の見える化を前提としたキャリア自立の促進支援へ
(3)個を引き出すマネジメントへ
それでは、「全社員型タレントマネジメント」を志向する日本企業では、具体的にどのような取り組みが行われているのだろうか。本記事では、全2回にわたって、先進的な日本企業のタレントマネジメントをご紹介する。
前編となる今回は、3つのトレンドの中でもとりわけ「全社員型タレントマネジメント」の実現に不可欠な「個人のキャリア自立」に着目し、キャリア自立を促す先進的な事例として、大和証券グループ本社の取り組みをご紹介する。
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