チームで仕事をする上で欠かせないが、必ずしも充実した議論ができるとは限らない「会議」。活発な意見交換を妨げる要因は何なのだろうか――。スリーエムジャパンが、会議の実態についての調査結果を発表した。
調査は10月4日〜5日にかけて、会議への参加経験がある25〜45歳の会社員644人を対象にインターネット上で実施した。
「会議中に眠くなった経験がある」と答えた人は、全体の約77.5%。理由としては、「決定権のある人がおらず、だらだらと続いてしまう」「レジュメを読みあげているだけ」などが多く、参加者が集中力を欠く要因は、司会者の進行スキルや発表者の話術にあることが分かった。
会議での発言数も、眠気と関係があるようだ。「眠くなった会議」の出席者のうち、50%が「ほとんど発言しなかった」と回答。「積極的に発言した」と答えた人は、わずか2.5%だった。
一方、「眠くならなかった会議」の出席者のうち、「ほとんど発言しなかった」と答えた人は13.9%と少数。「積極的に発言した」人は22.2%にのぼり、参加者が積極的に発言する会議では眠気を感じる人が少ない傾向がみられた。
では、「発言しない参加者」は、なぜ生まれるのだろうか。会議中に発言をためらう理由を聞いたところ、「自分は発言する立場にない」が最も多く、全体の44%を占めた。以下「言いにくい環境や雰囲気がある」(37.8%)、「発言するタイミングが分からない」(18.5%)と続いた。「不用意に発言したら怒られそう」「自分の発言を否定されそう」との声もあり、参加者が立場のバランスや雰囲気を気にしていることが分かった。「発言に自由度が認められていない環境では、自分の意見に自信が持てず、心理的なハードルが高くなるのでは」とみている。
「会議を仕切ってほしい芸能人は?」との質問に対し、1位となったのは明石家さんまさん。「つまらない議題でも面白くしてくれそう」「面白く返してくれそう」など、高いトークスキルに人気が集まった。2位はお笑いコンビ「くりぃむしちゅー」の上田晋也さんで、話のテンポの良さを評価する声が多かった。
司会者タレントのようにトークで盛り上げる――というのは難しくても、参加者全員が発言しやすい環境をつくることが、会議の質を高めるカギとなりそうだ。
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