“路上グチ聞き師”、ビジネス界にモノ申す会社員の「リアルな悩み」とは(3/3 ページ)

» 2016年12月19日 10時42分 公開
[濱口翔太郎ITmedia]
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「アドバイスをしない」というスタンスをとる理由

photo “グチスポット”のホワイトボードには「アドバイスしません」と書かれている

グッチ 私は、相談者さんが言いたいことを吐き出していれば、自然にご自身の考えが整理されてくるという考えを持っています。一般的な悩み相談の場合は、「会社を辞めずに頑張ったほうが良いんじゃない?」と意見を述べたり、「自分が若いころはこうだった」と、経験談を元にアドバイスすると思います。

 私は両方しない代わりに、「部署が変われば、辞める必要は無いという理解でいいですね?」「会社を辞めた場合、次にやりたいことはないのですね?」といったように、相談内容を私の言葉で言い直し、確認する作業を行います。

 そうすると、相談者さんは、自分の言ったことが私のフィルターを通して帰ってくるわけです。伝え返されたことを自分の耳で聞くことで、自分の気持ちが明確になってくる。「じゃあ、異動願いを出せばいいのか」「こんな仕事なら挑戦できるかも」などの選択肢に自分で気付くのです。

 これまでは「辞めるか、続けるか」の二択で物事を考えていたけれども、「まずは自分の態度を変えてみて、それでも駄目ならやめればいい」と、落ち着いて考えられるようになりますね。

濱口 なるほど。そんな方法があるなんて知らなかったです……! 相談者さんの自主性をとても尊重しておられるんですね。では最後に一つ質問させて下さい。グッチさんは、悩んだときは誰に相談するのですか?

グッチ 実は、私はあまり人に相談しないんです。映画のDVDを見てストレスを発散します(笑)。



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