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» 2017年01月17日 05時30分 UPDATE

トップの退陣相次ぐ:日本でプロ経営者が定着しないワケ (3/3)

[産経新聞]
産経新聞
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 実際、米国では日本型経営を見習い、中長期的な観点を重視した経営手法を取り入れている事例が顕在化している。米国のビジネススクールも、エンロンの粉飾事件やリーマン・ショックを踏まえ「どういった人材を輩出したのだ」と強く批判されたのを受け、日本型経営の授業を強化している。これだけ注目されているのに、完全な周回遅れで株主至上主義を目指そうとする動きは収まらない。

 ヘッドハンターとして経営トップと頻繁に接しているだけに「日本には独自のスタンスがあることを、しっかりと考え直すことが必要。日本と西洋の仕組みの違いを学び、西洋追随型を『うまくいくはずがない』と理解している賢い経営者は少なくない」と指摘する。

 日本の上場会社の場合、外部から最高経営責任者(CEO)に就任する割合は3〜4%と、世界平均(23%程度)に比べるとかなり低い。「逆に日本の強みとして捉えるべきだ」とするが、一方で、こうした傾向は中小企業にも当てはまるとみられ、深刻な事態に発展する可能性もある。

 中小企業は後継者が存在しない事業承継という問題に直面している。武元氏もある企業の経営者から「子供に継がせたくない」との相談があり、次のトップ候補となる人材を紹介した。取締役で入社して着実に実績を積み上げていったが、最終的に「やっぱり株式は譲渡できない」となってしまい、後継者問題は宙に浮いている。

 事業承継はものづくりの技術を伝承していくためにも、克服しなければならない課題で、この点においてこそプロ経営者の活躍が期待される。(経済本部 伊藤俊祐)

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